Entry

Babylon!

ファイル 174-1.jpg3月に撮影されたチェコテレビのドキュメント番組・Babylonが今日放送ありました。(放送前に知らされると思っていたのですが、知らせてもらえませんでした…。)知り合いがたまたま見ていたので、連絡をくれて放送をしていたのがわかりました。当番組は30分で2人のチェコに住む様々な外国人を紹介しています。日本人では第一号らしいです。

これまで、インタビュー的な撮影には何度か経験があるのですが、自分にスポットを当てられての撮影は初めてでした。しかもチェコ語で…。とにかく事前に質問をくれるという感じではなく、流れにそってデイレクターさんがポンポン質問をなげかけてきたので、頭の整理もできないまま、チェコ語もいつもよりさらに酷い話し方になってしまっていました。まあ、ご愛嬌です。

そして、ドキュメント中に挿入されているパフォーマンスは、「姨捨山」です。今村昌平さんの映画『楢山節考』を見て衝撃を受けた、フランス人アクロバテイック・ダンサーのセリーンが、どうしてもパフォーマンスにしたいと発起した作品です。私にとっては、チェコに来て半年を過ぎた頃、人生で2作品目のプロジェクトでした。

ドキュメントには、日ごろお世話になっている演出家ゾヤさん、DAMU時代の教授ペトル・マターセック氏、ラドスト劇場の工房責任者・クシジョバーさん、そして、本邦初公開?の私のチェコ人の旦那であるペトルも出演しています。

リンクから、放送が見られます。私は後半部分です。ひゃー。
>web


近況報告・5月

ファイル 171-3.jpg5月が始まりました。引き続き「金髪のお姫様」のプロジェクトをメインにほぼ毎日引き篭り状態で製作しています。ペースは悪い方ではないと思うのですが、まだまだ沢山仕事が残っています。製作しつつ、劇場に行ってセットや衣装の確認をしつつ、足りないマテリアルを探し回ったりと、忙しくしています。リハーサルが6月2日から始まるので、それまでに、越えるべき山がまだまだ沢山あります。

ファイル 171-1.jpg毎日とにかく作るという生活の繰り返しなので、ブログにこれぞ!と書き留めるような感じのことはないのですが、先日1日オフをとって別荘に家族で行ってきた時に起きたちょっとした、偶然的な話を一つ書けたらなと思いました。

ファイル 171-2.jpg別荘は、Český Ráj(チェスキー・ラーイ)、チェコの天国と呼ばれている地域にある村にあります。国が定めた自然保護地区で、森林、岩、湖等も凄く綺麗で、沢山のお城もあります。チェコは、お城がフランスについで、ヨーロッパで2番目に多い国だと聞いたことがあります。本当かどうか定かではありませんが、たしかに面積に対してのお城密度は、チェコはかなり高いと思うのです。

別荘に行くときは、大概、お義母さん、お義姉さん、旦那と私で行きます。私の役割は、草刈と雑草とりなので、おかげで、ちょっとした草刈の達人?になりました。Kosaという死神が持っていそうな鎌から、1人でしょう電気タイプの草刈り機、ガソリンがいるタイプの大型草刈機、どれも扱えるようになりました。

今年の春は週末、気温が寒かった日が多いので、長いこと別荘に行けませんでした。なので、雑草は伸びきっていて、刈るのに5時間ぐらいかかりました…。一度、刈りだすとなんとなく完璧に刈り上げたい気になるのです。草刈は好きな方だと思うのですが、結局2週間後には、また草達の強い生命力の下、振り出しに戻るわけなのです。毎年夏を中心に別荘へ行く事=雑草との不毛な戦い、みたいな感じなのです…。

雑草を刈りきった後、畑の雑草を抜いていると、古い硬貨を土の中から見つけました。誰か昔にお金でも落としたのかな?と思って錆びや土をとってみると、全く読めない文字のコイン。注意深く見てみると、ナチスが使っていたハーケンクロイツのマークも彫ってあって、1941年のコインということがわかりました。お義母さんをはじめ、旦那も見たことがない代物。

家に帰って早速ネットで調べてみると、1940年から1944年の第二次世界大戦の間、ナチス・ドイツが使っていた硬貨で、5 Reichspfennig という硬貨でした。5 Reichspfennig は、製造した場所によって刻印が違い、私が見つけたコインはベルリン製でした。(コインにAという刻印があるのはベルリン製造。ミュンヘンだとD、ウィーンだとBといった感じで7種類あるそうです)

興味深いのは、その時代チェコ(正確には、現在のチェコというくくりはできませんが)は、ドイツ・ナチスの占領下だったわけですが、使われていた硬貨は、違うもの(Protektorátní koruna)でした。別荘には、この時代すでにお義母さんのお義母さんが住んでいたこと。(1920年ぐらいからその場所に住んでいたらしいです)チェスキー・ラーイの辺りには、ドイツ軍は来ていなかったのではないかという家族の証言(定かではありませんが…)。いったい、どんな経緯があって、土の中に埋まったのか想像が膨らむみます。

こじつけに近いかもしれませんが、ちょうどこのコインを見つけたのが5月10日。前日が5月9日で、この日は第二次世界大戦のチェコの終戦記念日でした。(西ヨーロッパは、5月8日が終戦記念日なのです。ロシアの影響で、5月9日になっています。)コインを通して、見て見ぬふりはできない事実としての歴史を、少しだけ肌で感じる日になりました。


近況報告・4月

ファイル 170-1.jpg4月も、今日で終わりです。時間が経つのが早いです!最低でも月2回(理想は1週間に1回…)はブログを更新したいと思っているのですが、なかなかに難しい課題です。コマメに書いていかないと、書きたかったことも、その時々に書きとめていなかったことで、結局、心の動向が変わっていってしまい書けなかったという事態に陥りがちなのです。

ファイル 170-2.jpg最近の私は、まだまだ花粉症に悩まされています。日によって症状の重さが違うのですが、のどだけは、3月から現在まで、常に痛んでいます。もう「目がー目がー(ムスカ大佐)」「鼻がー」「のどがー」な感じで 花粉症と戦う日々です。春税です。

ファイル 170-3.jpgそして、今月から、完全に製作モード全開です。とにかく期限がさしせまっているものから、順次に片付けている感じです。昨日、1つ納入が終わりました。韓国の劇場のプロジェクトのためのお面(といっても、直径85センチの球体・ドラえもんの頭みたいな感じのもの)で、かなり時間がかかりました。他の人形とスタイルを同じにしつつ、軽量かつ頑丈にするのに、色々と思考錯誤しました。

ファイル 170-4.jpgそして、なぜに韓国のお仕事?といいますと、なんとスーホ(>web)が、先月より仕事でチェコに期間限定で来ているのです。本当は先月書きたかったのですが、チェコにいる特定の人たちを驚かしたかったため秘密にしていました。(残念なことに、驚かせる前にFBよりチェコにいることが知れてしまったわけですが…)

ファイル 170-5.jpgスーホは、私のDAMU時代の1つ上の先輩で、1番仲のいい友人でした。現在は、ソウルにある国立芸術大学の劇場学部のオータナテイブ演劇学科の教授をしつつ演出家・舞台美術家として多岐に活躍をしています。チェコに来る前から、韓国で大きなプロジェクトに沢山関わっていて、演劇経験0だった私に色々アドバイスをくれたのは、本当に大きな助けでした。時間があれば、自分達が抱えている個々のプロジェクトのアイデア等の話をよく話したものでした。

現在でも、よき友人でよきライバルなわけですが、毎度スーホと何かするたびに、ハプニングが起きるのです。(知っている人には、もうコメデイーとしかいいようもない感じなのですが)今回もそんな感じで、球体お面はなかなかの戦いでした。(時間や、テクニック的なこと、最後の郵送も含めて…)今は無事に家から旅立っていったのでホッとしています。無事に韓国へつきますように。

後は、「金髪のお姫様」の人形や小道具達を鋭意製作中です。製作以外にも、「金髪のお姫様」の衣装のための布買いもありました。この仕事は、地味で誰にも特に評価してもらえない上に、意外とかなり大変なのです。プラハには、大きな布屋さんも1、2軒ありますが、日本のように大型布屋さん、布問屋街などはありませんので、小さな布屋さんを一つ一つ回って探すといった感じです。具体的なイメージがある場合は、見つけるまで足で稼ぐしかないのです。

そんなこんなで、毎日忙しくしています。なんだか、疲れているみたいで眠りも深いです。関係あるかわかりませんが、今朝の夢は、大蛇と戦う夢でした。

写真1・球体に対する張子作業、エンドレスでした…
写真2・誕生日に頂いた沢山の花束。ありがとうございました。
写真3・もうシーズン過ぎましたが、4月初めの近所で咲く八重桜
写真4・今は、ライラックが満開です。
写真5・長年育てているサボテンが初めて花をつけました!!!


近況報告・3月-2

ファイル 167-1.jpgプラハも春がやってきました!!日によって半そででもいいぐらい暖かかったり、まだまだマフラーとコートが必要なぐらい寒かったりと安定した天候ではありませんが、街の色がもう本当に変わりました。私は春が一番好きな季節なので、本当に幸せです。ひゃほー!そして、花粉症の季節です。ひゃほー!私は、鼻水・目のかゆみ、喉の痛みがあるので、それなりに結構苦しんでいます。
ファイル 167-2.jpg
が、やはりこれは「春税」というのか、本当に木が芽吹いて、花が咲き出して、一言で綺麗とは語りつくせない自然の美しさを垣間見させてもらえる、通行料のようなものだと思っています。

ファイル 167-3.jpg3月後半も、本当にビックリすることや感動したこと・出会い等々色々あったのですが、後日そのことについては書けたらと思っています。

ファイル 167-4.jpgそして、現在進行中のプロジェクト。速度の違い(期限の違い)はありますが、なんだか沢山の事が同時進行で動いています。寝ている時すらも、アイデアが夢の中で浮かんできたり…と、ずっと仕事の事を考えている状態で、なんだか現実と演劇・創造の世界の区別があいまいになっています。少し、遊びにでないとな…。今現在、一番メインで働いているプロジェクトは、6月にプレミア予定の『金髪のお姫様』です。

ファイル 167-5.jpgひょんなことから、急遽3月に本決まりしたプロジェクト。ゾヤさんがブルノで演出し、18年以上も上演され続けている『金髪のお姫様』といいう劇を別の劇場でリメイクするというもの。私自身は、人形デザイン・製作と衣装デザインで参加する予定だったのですが、急遽舞台デザインとしても入ることになりました。

ゾヤさんの意向で、私が尊敬する舞台美術家の一人、ヤロスラフ・ミルファイト氏が考案した舞台コンセプトをそのまま使う事に決まり、私は、それをベースにデザインをしなおすという初めての課題をもらいました。もともとベースがあるならやりやすいと思いきや、逆に0からやるより難しい!18年も続き無駄のないフォルムを持っている舞台。何かを足せるとしたら、表面上のことだけになってしまい、下手をすれば蛇足な感じになってしまう…。短期間で、もとあるデザインを尊重しつつ、どう自分なりにリメイクするかが、それなりに大変でした。

準備期間が実質1週間ぐらいしかなかったということもあり、デザインを練っている期間中は発狂しました。まず短期間というストレスと、さらには劇場側の要望も多く、その辺をどうクリアするかが頭を悩ませました…。が、先日、無事に劇場でのプレゼンと発注を終えました。本当に、本当に、一安心です。4月、5月は、6月のリハスタートまでに人形、小道具、舞台等私が作る部分も結構あるので、製作1色になるのではないかと思います。1月から3月まで、人形の製作もしていましたが、舞台のアイデア出しをかなりやった時期だったので、頭をからっぽにして作りたい気持ちで一杯です。

お知らせで、2012年に舞台・衣装デザインで参加した『Dynamo』が、2014年4月4日KD Mlajen(Kovářova 1615/4, 155 00 Praha 5:地下鉄B線Lukaより徒歩14分)にて千秋楽を迎えます。19時半より。ぜひ、プラハ近郊にお住まいの方は見に来て下さい!!(>web

あと、昨年、人形・仮面・小道具等製作で参加したプロジェクト『トリスタンとイゾルデ』が、4月6日に、Teatru w Kłodzku(Scena Kłodzkiego Centrum Kultury, pl. Jagiełły 1ポーランド・クロツコ)にて上演されます。(>web

演出Michał Tramer 、舞台美術 沢則行氏です。改めて考えてみると、『トリスタンとイゾルデ』の人形等を作って、本当に勉強になったなあとつくづく思います。クロツコは、ポーランドの中でも、(チェコの土地だった時期もあったようです)かなりチェコよりなので、チェコにお住まいの皆さま。ぜひ、ちょっとした遠足に見に行ってもらえたら嬉しいです。車で、片道約2時間、日帰りできる距離です。食べ物も安くておいしいです!!

写真1 デザインの一部
写真2 春散歩で出会ったシャチネコのような黒猫
写真3 プラハでよく見かける忠犬
写真4 蛇も見つけました。暖かくなった証拠です。多分名前はUžovka hladká(チェコ語ですが)
写真5 最近の心の拠り所。コキジバト。巣がちょうど家の窓から見えるのです。


近況報告・3月

ファイル 166-1.jpgファイル 166-2.jpgいつも、なんだかバタバタな生活を送っていますが、先週は本当に色々ありました。一つは、テレビ撮影。まだ、放送されていないので、放送後あれこれ書けたらと思いますが、人生初のドキュメント撮影がありました。話すこと、言いたいこと色々とまとめたりもしたのですが、いざ本番になると全く勝手が異なり、チェコ人の旦那曰く、酷い話しぶりだったそうです。きっと、緊張していたのでしょう…。人前に出慣れていないので、というか、自分にスポットが当たることに全くもって慣れていないので、こういう時に格好つけたくても、つかないのです。

ファイル 166-3.jpg撮影に協力してくれた、ペトル・マターセック教授やゾヤさんは、一緒に撮影されながら、惚れ惚れするようなカリスマ性をはなっていました。人間には、それぞれの器があるなーと改めて確信していました。(撮影中に。←こんな事考えているからダメなのですが…)

ファイル 166-4.jpgもう一つは、私の恩師の一人ヤロスラフ・ドレジャル先生の個展に行ってきました。あいかわらずの、世界観でした!シュールレアリズムならぬ、ドレジャリズム。(>web)個展会期は、4月末までだそうです。DAMUで、人形彫りの先生だった、ドレジャル先生。チェコの父的存在であり、大学卒業後も定期的に会っているのですが、今回は夏ぶりでした。とにかく、沢山飲んで沢山話をしました。いつか、一緒に劇を作りたいと思っていたので、そんなプロジェクトもゆるりと始まりそうです。

現在進行中のプロジェクト達も引き続き動いています。色々な事態が起こりました。バックサイドの話なので、具体的には書けないのですが、劇を作るということ以外の問題にも、色々と直面しました。劇場側の問題(正確には、劇場を持つ市の問題なのですが)だったり、オーガナイズの問題だったり、劇場運営の思惑と、製作側の思いのギャップだったり、色々と戦いがありました。が、そんな問題をも一掃するような解決案をゾヤさんが思いつき、逆に思ってもみないプロジェクトが、もう一つ生まれました!

ある意味では、今の自分が一番望む(というか、やりたい)形の人形劇。いい意味でのクラシック人形劇。私自身、このプロジェクトにも参加させてもらえたら本当に嬉しいなと思っていたのですが、ゾヤさんのおかげでメンバーに入れてもらえました。涙。

まだ、契約書にサインをしていないので、確実ではないのですが…、サインをしたらもう少し詳細を書けるのではと思います。今週末に初打ち合わせがあるので、ドキドキです。

題材は、チェコを代表する国民的詩人、カレル・ヤロミール・エルベンが書いた、子供から大人まで皆知っているチェコの物語です。そして、エルベン!!DAMUに入った時、ペトル・マターセック教授に最初に出された課題もエルベンでした。そして、2年前にやったプロジェクト「金の紡ぎ車」もエルベン。凄く個人的に、縁の深さを感じています。私自身、エルベンの世界観は好きなので、モチベーションも上がっています。

写真1 鳥の餌♪
写真2 マイクを取り付けてもらっているところ
写真3 ドレジャル先生の個展風景。彫刻の人の中?足の辺りにくまがいます!
写真4 パーテイー後、ドレジャル先生のお宅にて。大好物!チェコ版ゆっけ料理・tatarsky biftekを作ってくれました。


近況報告・2月

ファイル 163-1.jpgもうすぐ、2月も終わりです。なんだか時間が経つのが早い気がしてなりません。色々なことが重複している今日この頃です。まだ書けないのですが、ちょっとした自分自身的には、かなりサプライズ的なことも待ち受けています。

ファイル 163-2.jpgプラハは、暖かく、日も長くなっていきているので、精神的に仕事がしやすい環境になってきています。日本に居た頃は、夜に仕事をするのが一番集中しやすかったのですが、チェコに来てから、お日様があたる所での仕事のが、身が入るようになってきました。最近は、アイデアだし・デザイン画、考えるのに疲れれば、手を動かす。頭が少し冴えてきたら、また考える、の繰り返しです。引き篭り状態が続いています。毎日1時間でいいから外に出なければと思ってはいるのですが…。

ファイル 163-3.jpgそんな感じなので、私の最近の最高の楽しみは、小鳥達に餌をあげる事です。冬の間、食べるものが不足している期間に、固形?の餌を木にしかけて、その経過を見ることです。硬いので、減りはそんなに早くありませんが、毎日少しずつ減っているのを見ると、なんだか幸せな気持ちになります。

そして、今月一番嬉しかったニュースは、友人がチェコ映画のアカデミー賞の衣装部門にノミネートされたことです!彼女の名前は、Marianna Stránská。(マリアンカと呼んでいます。)才色兼備とは、彼女のことで、本当に綺麗で、力強い女性です。(>web

私がDAMUの大学院入って半年経った頃。ひょんな事で、大学が有するDisk劇場でのプロジェクトの製作メンバーに入ることになりました。彼女は、その時に舞台美術・衣装デザインを一緒に仕事をした子です。今考えみると、通常では大学院生(ましてや外国人学生)がこういったプロジェクトに入れることじたい滅多にないので、この経験自体が本当にラッキーだったわけですが…。そして、その時の演出家が、現在チェコで、一番人気の若手演出家、Jiří Havelkaだったのです。

何より、私にとっては、初めての演劇製作現場。そして、天才演出家Jiří Havelkaは、台本なるものは一切使わず、リハを通して、毎日内容がどんどん変わっていき、(製作している人間も、おそらく本人も)どんな話になるか全く読めず、でも最後には凄いたたみかけでおもしろい劇を作り上げてしまう人なのです。

チェコ語事態が、今よりも全くもってたどたどしい頃だったので、まず何が変更になって何が起きたかが、いつも1,2テンポ遅れてしまっていたので、彼女には本当に助けてもらいました。ましてや、演出家Jiří Havelkaは毎日言っている事が変化する演出家。彼が言ったことに対して、その夜アイデア出しをしてまとめて次の日持っていくと、もう彼の思考は全く別の所にあるといった状況の連続でした。チェコ語の理解もですが、自分自身の即興力と状況の変化に対する適応力の低さにとても悔しい思いをしたのを覚えています。

そういった意味でも、マリアンカは、即興力・適応力が凄く高い女性で、今まで沢山の同世代の素敵なアーテイストに会いましたが、彼女ほど、虎のように(寅年なのです)ワイルドに、エネルギッシュに仕事ができる人を日本でもチェコでも見たことがありません。7歳年下のかわいい女性なのですが、本当に沢山の事を彼女から学び、初めての演劇の仕事で彼女と一緒に仕事ができて本当に良かったと心から思えたものでした。

そのプロジェクトから、6年。ワイルドなマリアンカは、おしくもアカデミー賞は受賞できませんでしたが、チェコ・アカデミー賞ノミネート!相変わらず、本当に凄いです。

写真1 鳥の餌♪
写真2・3 2月の前半に、週末を使って、ドイツへ遊びに行きました。ワーグナー歌劇祭で有名なバイロイトへ行きました。お目当ては、ギネスにも載っているマイゼル・ビールの工場へ♪


近況報告・1月-2

ファイル 162-1.jpg心配していたプラハの気候も先週あたりから、寒くなってきました。現在プラハは、-6度。先週、寒い日は-13度までいったみたいです。私も、やっと一番寒い時用(コートにも段階があるのです)の長めのダウンジャケットを着出しました。

ファイル 162-2.jpg前回のブログを書いてから、2週間。書きたい事が色々あったのですが、なかなかにバタバタしていました。本当に沢山の人に会いましたし、沢山の劇を見ました。余談ですが、意外と早くお気に入りのカフェも近所に見つけました。歩いて200メートルぐらいの場所にオープンしたカフェ。音楽なし禁煙、照明も明るく、店員さんも優しく、申し分ありません。ただ、まだお客が本当に少ないので、どうか長く続いてくれますように。

ファイル 162-3.jpgファイル 162-4.jpgそして、新しいプロジェクトが動きだしています。前回も書きましたが、ゾヤさんとの仕事です。ちょうど1年前にプレミアを向かえた「親指姫」以来。ゾヤさんは、昨年は、ブルノ国民劇場(>web)とズリーンの劇場(>web)等の大劇場にて演出し大忙しだったみたいです。

そして、今回のプロジェクトで一緒にお仕事をさせてもらえるのは、7作品目。気がついたら、ゾヤさんと知り合いになってから丸5年経っていました。初めて出会ったのは、フランス人とチェコ人のアクロバティック・ダンサーの劇団Decalages(>web)の「TaBALADA(姨捨山)」の現場でした。初めてゾヤさんを見た時は、有名な演出家だとはつゆ知らず、自分の人生を左右するような人になるともつゆ知らず、『凄く繊細そうだけど芯が強そうな女性だなー』と、勝手気ままに感じていたのを覚えています。

舞台美術の仕事は、美術的な力以外にもオーガナイズ能力やコミュニケーション能力(適応力)も必要とされます。外国人にはハンディが大きい現場です。また、チェコの演劇現場では、舞台美術の人間も、劇のコンセプト、話の流れ等まで考えて美術プランを提示しながら、演出家と議論し演劇プラン・骨格を作っていきます。演出家とさしで演劇プランを議論する。これも、外国人にはかなりのハンディです。

コミュニケーションの中から生まれる、生物のような創造物-演劇。

今考えてみると、経験豊かな外国人ならまだしも、演劇経験のほとんどない上に外国人である私を、ゾヤさんは演出家の相棒的な立ち居地である舞台美術に、よく使ってくれたなと思います。まだ、チェコ語があまり話せなかった頃、言葉で補えないぶん沢山のスケッチ・デザイン画を準備しましたが、やはりそれだけでは補いきれませんでした。それでも、辛抱強く話しをしてくれ、聞いてくれ、経験不足で目が行き届いてなかった箇所なども、全部ひっくるめてフォローしてくれて、仕事を通して、現場を通してでしか学べない経験・チャンスを与え続けてくれました。

ゾヤさんがいなかったら、今の自分はいなかったなとつくづく思うのです。やはり、そんな感謝の気持ちが沢山あるので、また、一緒に仕事ができると思うと、自ずと心が熱くなります。今回のプロジェクトでは、前よりももっと成長した形で、関われるよう頑張りたいなと思っています。

プロジェクト自体は、まだまだ、劇のコンセプト段階でかなり議論をしている段階です。どんな話になるか、今の流れのままでいくか、まだまだわかりません。アメーバー段階です。でも、この2日間ゾヤさんといい形で打ち合わせを終えることができたので、ちょっとした興奮状態です。

写真1劇場前の写真。
写真2・3・4アイデアだしに行き詰った時に、(半ば現実逃避気味に)作っているオリジナル・ショート・パフォーマンス『Pan Pospichal(Mr急ぐ人的なタイトルです)』の人形


近況報告・1月

ファイル 161-1.jpgプラハの最近の気候は、チェスキー・クロムロフのお城で飼われている熊が冬眠しないぐらいの暖かさです。(前にニュースでは25年ぶりの暖冬だと言っていました。)少し散歩していると、まだ芽吹いてはいけない木の芽が芽吹いていたり、ひな菊が咲いていたり、春に咲くZlatý déšť(金の雨という植物。素敵な名前です)が少しですが開花していたり…。本当にまずい感じです。

ファイル 161-2.jpgファイル 161-3.jpgインド・ネパールの旅行について書くぞー!と思っていたのですが、クリスマスと大晦日、新年と続いて、なんだか遥か遠い夢のような感覚になってきました。やはり、こういうものは、すぐに書かないとだめです。最近フランス人の写真家で映画監督のエリック・バリ氏監督(Éric Valli )によって1999年撮影された映画「キャラバン(CARAVAN)」を見て心が本当に熱くなりました。アカデミー賞にもノミネートされた作品です。物語自体はフィクションだと思うのですが、見ていてドキュメンタリー映画を見ているような感覚もしました。>webこの映画を通して、旅行中、心を揺さぶられたチベット文化に対して、さらに深い興味を抱く事ができました。いつかチベットに行けたらと思ってます。

ファイル 161-4.jpgそんなこんなな今日この頃ですが、製作ペースの方はいい方なのではないかと思います。今年は、今まで製作活動を続けていて、歳と経験を重ねるごとに、そぎ落としていった泥臭さみたいな感じのものをもう一度掘り起こしてみようと思って製作に励んでいます。

現在は、展示のための作品、また春にプレミア予定の原作本(チェコ語)を読んで、アイデア出しをしています。そして原作本!!!子供向けの本なのですが、全くもって侮れません。筆者の豊かな自然描写表現に対する語彙、いやはや、日本語ですら使うことも少ない、固有名詞のオンパレードです。チェコ人の子供の木・植物・動物等に対する語彙力に頭が上がります。

家の机に向かって勉強すること、考える事が至極苦手な私は、そんなこんなで、図書館やカフェにちょくちょく出ています。ですが最近、悲しいことに気に入っていたカフェが、とうとう潰れてしまったのです。これで、プラハへ来てから気に入っていたカフェが潰れたのは2軒目…。コーヒー等が飲めない私にとって、求める理想のカフェ像は、ほとんど客がいない、店内の音楽もほとんどかかっていなくて煙たくない、店員の人が長居している客に対して新たな注文を全くとりにこないといった感じです。よく考えれば、潰れるのは時間の問題ですが…。というわけで、近所を中心にカフェ探しもしています。(もしかしたら、私が気に入ったカフェは要注意かもしれません…)

そして、今週には新作の打ち合わせが始まります!演出家は、ゾヤ・ミコトバーさん!!「親指姫」以来の仕事です。凄く緊張していますが、楽しみです!!ひゃー!色んな意味で、先ほど書いた泥臭さを恐れず、神経を研ぎ澄まさせて作っていけたらと思っています!

写真1・2 散歩中に撮った最近のプラハ。2は雛菊が咲いてます。
写真3 ネパール・ブンガマティの昼寝犬
写真4 ネパール・カトマンズの昼寝犬


明けましておめでとうございます!

ファイル 160-1.jpg新年あけましておめでとうございます!今年も宜しくお願い申し上げます!!

なんだか、もう数がよくわからなくなっているのですが、プラハに来て7回目のお正月を迎えました。毎年のことですが、(雰囲気で新年!ということではないのですが)全くお正月だな~という気分があまりしません。今年は、クリスマスの雰囲気に乗っていくのも乗り遅れ気味だったので、新年もあわただしい感じで過ぎていきました。でも、クリスマスから新年にかけて、沢山の人に会って、沢山食べて飲んで楽しい時を過ごせました。

そして、2014年!今年の目標は、「挑戦と覚悟」かな、と思っています。一つ一つの仕事に今まで以上に、挑戦する心で挑めていけたらと思っています。そして、昨年に引き続き「運転免許」も今年こそは、学校へ行こうかなあ?行ってもいいかなー?とも思っていますが…。

2014年も皆さまにとって幸せな1年でありますように!


近況報告・12月-2

ファイル 157-1.jpgプラハへ帰ってきて、1ヶ月いなかったというのもあり、バタバタしています。街に溢れるクリスマスの雰囲気には、最近なんとか追いつきました。私自身クリスマスに対しての深い思いいれはないのですが、やはり街が綺麗に彩られていると心は弾みます。

ファイル 157-2.jpgそんなこんなで、旅行について書きたかったのですが、クリスマスと師走前の忙しさ(人に会ったりと嬉しい忙しさなのですが)に、なんだか時間が取れません。それに、旅行前10月頃に、書きたかった事が一つあります。それは、「トリスタンとイゾルデ」の監督ミハル(Michał Tramer)の奥さんであり、写真家であり役者であり、プロデユーサーもこなすマルチな才能を持つマグダ(Magda Tramer)に、ポートレートを撮ってもらった時の経験話です。彼女の主宰するスタジオ・Studio Indygoのホームページはここから。>web

ファイル 157-3.jpg写真家マグダと、プロのメイクアップ・アーテイスト、アナさん(Anna Paulina Podgórska)のおかげで、私をご存知の方々は、「ん?この人誰?」というぐらい別人に撮ってもらいました。特に、普段お化粧なるものを、ほとんどしていない私としては、お化粧してもらうという行為からもうドキドキでした。そして、メイクで、たれ目の人間も、憧れのつり目になれるんだ!(正確にはなっていませんが)と感動しました。

マグダもアナさんも日本の方々がどんな感想を持っているか興味があるみたいなので、お時間ありましたら、英語でコメント残してもらえると嬉しいです。>Yumi_photos

私は、普段は舞台裏の仕事をしている人間なので、自分にスポットがあたる状況は本当に慣れていません。舞台の仕事をしているのに、舞台に立った経験がないのは良くないんじゃないか?的な指摘を友人に受け、経験のためにも、数回(ちょい役ですが)舞台やショート・フィルム等へ出演したことがありますが、もうどれもこれも、ちょっとしたトラウマになる経験(今ではネタにしてますが)で、人間には向き不向き、才能というものがあるのだなと肝に銘じました。ましてや、本当に魅力的な役者さん達と仕事していると、その人達の神聖な戦場を素人が汚してはいけないなと思いますし、その人達をより輝かせるため、精進することが自分の本道だと思うのです。また、私は人形を作る人間でもあるので、舞台上に上がるのは、やはり自分の作った分身のような人形であって欲しいというのも本音なのです。

そんなこんなで、撮られる事に慣れていない私。

ましてや、モデルなど大それた事などやったことがないので、内心プロのカメラマンに撮ってもらえる嬉しさ半面、それをはるか10倍(いや、25倍、50倍ぐらい?)上回る不安、緊張で、撮られる前日は、胃が痛みました。そんな私のビビリを察してか、カメラマン・マグダは、かなりの時間をかけ、女性が持つ芯の美しさ等の話をしてくれ、ビビッている私に少しでも自信をと励まし続けてくれました。それでも、以前カメラの前で、ポーズを取ろうにも、どーにもこーにもリアクションが取れない私。そんな私を励まし続けてくれるマグダ。最初はそんな繰り返しでした。

外で撮影したいたので、集まるギャラリー。どんどん緊張してしまい、余計にカチンコチンになってしまったのですが、途中から、枯葉まみれに、地面をゴロゴロ転がったり壁に登ったり、凄い集中力で撮っているマグダに圧倒されだしました。そうなってからの記憶はほとんどなくて、「この人に何とかついていかなければ!」と思っていたら、数時間たっていて撮影が終わっていました。

そんなこんなで人生おそらく最初で最後の貴重な体験です。

最近は新しいプロジェクトがチラホラ動きだしています。まずは、チェコ語の本を読むところから。


Page