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「Misterious Lake」!!

ファイル 249-1.jpgファイル 249-2.jpg去年Stony Brookで上演された「Mieterious Lake」が、Long island Children's museum(>web)にて、7月29日から8月4日まで再演が決まったため、7月11日から、7月31日までアメリカ・ニューヨークに行っていました。滞在中、ブログをアップしたいと色々書き留めていたのですが、毎度のことで無理でした。。

今回の「Misterious Lake」!!

演出家の芦沢いずみさん以外は、プロデューサーも役者さんも全員違い、劇場の形状大きく異なるなど、細部を変えていったので、新生・Misterious Lake になりました。キャストが若い子が多かったので、リハーサル中に役者的に大きく成長していく過程が見られたのも面白かったです。特に、今回主役をやっているMeghanの活躍・成長ぶりは素晴らしく、ニューバージョンには欠かせない役者さんだったなと思いました。

前回はもっと大人向けな詩的なシーンも多く入っていたのですが、今回は、子供が楽しめるよう、色んなシーンでアイデアが足されました。7月29日に再・プレミアを迎え、私はプラハへ帰ってきましたが、帰るまでに3回上演を見ることができて、子供たちのいいリアクションが見れて凄く良かったです。公演前は、アメリカ人の子はどんな反応するんだろう?と思っていましたが、子供に国籍なんてないなと感じました。

そして、「Mysterious Lake」のおかげで、アメリカ滞在は、今回で3回目になりました!材料も含めて、状況とかアメリカ人の対応とか、なんとなく慣れてきたので、制作ペースは良かったように思います。

Long island Children's museumは、Long island鉄道のMineolaという駅から車で15分の場所にあります。お世辞にも、いい場所にあるとは言えない所で、周囲には何にもなく(車に乗れば、近くにアメリカで5番目に大きいショッピング・モールや、大型スーパー、ホームセンターなど沢山あるのですが)突如、ミュージアムがあるといった印象で。何よりミュージアムに辿り着きたかったら、車でしか行けない所にあるにも関わらず、バスなどの公共交通機関が全くないのです。毎日、プロデューサーのジムさんの送り迎えに頼るか、ダメな時はタクシーを利用していました。日本人的感覚からすると、子供のためのミュージアムなのに何故?ってなりますが、車社会のアメリカではよくあるみたいです。しかも、かーなり、辺鄙な場所にも関わらず、夏休みとあってか連日駐車場は満車で物凄く人気な施設なのです。施設内も劇場もあり体験型のセクションに分かれた様々なコーナーがあり、子供の遊び場にはもってこいだなと。

今回は、昨年工房の問題で出来なかったドラゴンの身体作りをメインに、井戸、お稲荷さん作りなどがありました。施設の使用時間に制限があったので、毎日フル集中している状態で、ドワ――っと製作していました。制作ペースは良かったのですが、制作した物がどれもこれも大きかったので、最後の方は、本当に漫画みたいに手を動かして作っていました。帰る時は、毎回ヨレヨレな感じでした。。。

アメリカ滞在は、演出家いずみさんのお宅に宿泊させてもらっていました。私的には、いずみさんとの共同生活は3回目で、プチ・ニューヨーク生活を体験できたわけですが、疲れていたにも関わらず、めちゃめちゃ面白い毎日でした。ほとんど、小学生と変わらないような会話内容だったのではないかと思います。前回に引き続き、私といずみさんは、よく昔話をするなと思いました。お互い、忘れている部分の記憶や感覚を呼び覚ますような会話内容がメインだった気がします。

ファイル 249-3.jpgファイル 249-4.jpgとにかく、ストイックないずみさん。

アメリカ滞在の前2回はホテルでの生活だったのですが、その時も、どんなに体力的に辛い時でもホテルにあるジムに通っていたのですが、今回も毎日電車に乗ってジムへ通っていました。(家の近所ならまだしも、行くまでで結構かかるのです。)毎朝、いずみさんは起きたら寝ぼけ眼のまま準備をして15分後には、ジムへ行く感じでした。私は、そんないずみさんを、寝ぼけ眼で見送りながら、朝食取ったりシャワー浴びたり掃除したりで、1時間半後ぐらいに家を出ていました。そして、ミュージアムがあるMineola駅で待ち合わせする感じでした。

とにかく、毎日ジムへ行くことが大切みたいで、プレミア前は、リハ後、私の作業を手伝ってくれていたので、帰宅が朝3時過ぎになることもあったりしたのですが、それでも、朝6時半に起きてジムへ行って、その後、リハや公演に臨む感じでした。。劇場に着けば、まず舞台裏も含めて1人で雑巾掛け。その後リハーサル。いずみさんも出演しているので、演出しながら、動きながら、怒涛の時間を過ごされて、リハ後は私の作業の手伝い、帰りは夜遅くなるといった毎日でした。

いずみさんは、中学高校と英語で上演する演劇倶楽部に所属していたそうなのですが、モーツァルトの役をもらった時、高校生いずみさんは、モーツァルトが作曲した曲を全部聴いて役作りをしたそうです。やるなら、徹底的ないずみさん。そんな性格だったから、日本に在住しながら、ストレートでイェール大学に入れたのだろうなと思いました。いや、本当にまねできないストイックさだなと、間近で生活スタイルを見てしみじみ思いました。。

逆にオフ時のオフも徹底的で、特に家事全般とか、全くされない感じなのです。なので、家の調理道具が殆どなく、包丁1本とパスタを茹でるような大鍋1つと、長いこと使われた形跡を感じさないフライパン2つ。滞在が長いので、自炊をしようとしたら、まーこれが大変でした。。今年、写真家のはちゃんの家に滞在したときは、のはちゃんの料理上手さに、自分自身恥ずかしくなるものがありましたが(のはちゃんの料理の上手さは、味付けということだけではなく、料理の手際の良さが半端なかったのです。)、今回はなんだか妙に自信をつける結果になりました。(その自信は、まがい物だとは理解しています。。)

朝起きてノンストップで、仕事して帰ると深夜で。最後の方は、私もいずみさんも奇声的効果音?での会話が成り立っていました。

ファイル 249-5.jpgそして、再・プレミア公演。

今回、特に面白かったのは、上演前に、龍の行進をミュージアム内でやったことでした。大きな龍の行進を見ている子の濁りのない「ウワ――」って顔を見るだけで、なんか本当に涙がでそうになりました。公演中も含めて、子供たちの純粋なリアクションを見れるだけで、全部疲れがふっとびました。

また、ミュージアムならではだったのが、公演後に司会のCindyさん(黒人のおばちゃんの方だったのですが、この方が本当にいい味をだしていました)が、キャストを上手に紹介したり、観客に質問できる時間をつくっていることでした。また、「Misterious Lake」をより理解するためにStudy Gide(Cindyさんが制作しました)というプログラムを作っていて、劇について予習・復習ができるところもいいなと思いました。。(>web)

また、今回、本当に感謝しなければならないのは、プロデューサーのジムさん。ジムさんのおかげで、「Misterious Lake」は新しい形でまた世の中に生まれることができ、これからの可能性にも繋がりました。演出家のいずみさん以外では、今回一番コミュニケーションをとった方でした。もともとは、大学の演劇学部で舞台装置の工房、大道具のテクニカル的なものを教えていたジムさん。私の作業ペースを逐一チェックしては、軽いアメリカン・ジョークを飛ばしつつ、私の要求する素材や道具もなんでも、オン・タイムで準備してくれました。いいペースで制作できたのも、彼のサポートのたまものだったと思います。

「Misterious Lake」の公演は、今回は、Long islands children's museumにて8月4日までの上演ですが毎日2回公演が続きます。お客さんのリアクションも上場のようです!!ニューヨークご在住のお知り合いがいらっしゃいましたら、ぜひ、お知らせ頂けると嬉しいです!

写真・1 アメリカ・ニューヨーク!!
写真・2 稲荷と舞台と。
写真・3 稲荷に似ている演出家いずみさん。
写真・4 制作中
写真・5 人形を含めての集合写真。


「ゴーレム」!!

ファイル 246-3.jpgファイル 246-2.jpgファイル 246-4.jpg遅くなってしまいましたが、6月12日に無事に「ゴーレム」千秋楽を迎えました。

本当に沢山の方々に「ゴーレム」公演にお越しいただき、感謝の気持ちで一杯です。いつも、展示の際にお越しくださる方々、美術・演劇系の尊敬する先輩アーティストの方々、同世代アーティストの方々、新聞・SNS等の情報でお越し頂いた方々、懐かしい友人の面々などなど、沢山の方々に会えたことで、「ゴーレム」製作の疲れを吹き飛ばすほど、元気になりました!

そして、遠方からも沢山の方々に来て頂きました。山形や滋賀、長野、岡山、広島、兵庫、北九州。。 感謝し尽くしても足りません。本当に、本当に、ありがとうございました!

また、色々と紆余曲折もあり大変な長い道のりでしたが、「ゴーレム」のプロジェクトに参加できる機会を与えて下さった一糸座の皆さまに、心から感謝申し上げたいと思います。
この経験を、これからの活動に活かせていければと思います。

今回の日本滞在は1か月10日間でしたが、ほぼ「ゴーレム」一色でした。書きたいことも沢山ありましたが、毎日めぐるましく変化する状況に、全身で身をゆだねるような感じでした。

「ゴーレム」は私にとって、日本で初めての演劇現場でした。今回の仕事において、私は日本の方々とチェコの方々の橋渡し役として、オーガナイズや通訳等を行い、同時に劇中に用いる人形の作製も致しました。多岐に渡る仕事内容を上手く回さなければならず、大変な一面もあるものの、良い勉強となりました。

演劇現場の流れや演劇用語等(チェコ語ではわかるのに、日本語でわからないというおかしい状況になっているのです…)わからない事も沢山ありました。しかしながら、今回ご一緒させて頂いたスタッフの皆様、演劇現場の先輩方々に本当に沢山助けて頂いたと感じます。

そして、「ゴーレム」!!

今回は、KAATにて、10回公演があったのですが、私は9公演(なぜ1回少ないかといいますと、理由はこちらから!(>web)役者・谷口直子、本当に面白すぎです!)、観客席に座り観劇しました。ヨーロッパにおける公演は、基本的に初日(プレミア)の公演までが私の仕事です。初日が開けてからは、定期的に劇場で上演が続き、初日後も機会があれば見るような状況です。日本の公演では初日が開けた後、一気に千秋楽まで上演が続きます。

リハーサルではなく、連日同じ演目の上演を見るのは初めてだったため、とても興味深かったです。改めて、『演劇』は、1回1回の公演が独立した生き物のような、毎回本当に違う顔を見せるものだなと感じました。映像でも写真でも留めることのできない、刹那な美しさを持っているなと。感動の一瞬を覚えておきたいのであれば、脳裏に刻むしかないと。

記憶にとどめておきたいシーンが本当に沢山ありました。始まりのシーン。一糸さんの操るシーン。ラスト‐寺十吾さんの演技。ネタバレになってしまうので書けないですが、何か所も一生覚えていたいシーンがありました。心高鳴る瞬間といいますか。

そして、何回見てもあきなかったのは、演出家・天野天街さんの演出によるところだと思いました。

演出家・天野天街さん。名古屋を拠点に演劇活動をされ、劇団少年王者舘を主宰されています。

天野さんの台本が遅いということは、演劇界では有名な話のようですが、本当に色々と度肝を抜かれることは沢山ありました。トラウマを越えてネタに近い経験ともいいますか。制作現場での裏話なのであまり詳しく書けませんが、イメージ的には、昭和のドラマで見るような売れっ子で、癖のある小説家さん。人気だけども書くのは凄く遅く、常に編集者の人に追われているみたいな。そんな感じで、締め切り間近に小説家の置手紙(ちょっと、旅に出る…的な)を見て編集の人が「先生――!!!」と悲鳴をあげている的な感じといいますか。(もちろん、天野さんは逃亡などしていませんが)

天野さんとは初仕事だったので、ペースをつかむまでに大変でしたが、それでも、原作「ゴーレム」の世界観や、部分演出をしたゾヤサンの想いやアイデアなど全部を吸い込んで、天野さん独自のフィルターを通して、ギリギリのところで一つの話を生み出していく過程は凄かったです。

本当にただただ「凄い」というしか言えないような時間でした。その緊張感のある創造過程の中で一緒に仕事ができたのは嬉しかったです。再演の可能性が高いので、詳しい内容を書くのは控えようと思うのですが、私にとって大変意味のある作品になったと思います。

グスタフ・マイリンク氏の原作「ゴーレム」の中に、「ぼくは、寝っても覚めてもいない」という一節があります。部分演出をしたゾヤさんとも、この一文から受けるインスピレーションから、色々なアイデアを出した箇所でした。当初は、主人公の現実と夢の境目がわからない状況をイメージしていたのですが、天野さん演出「ゴーレム」の公演を見た後では、「寝っても覚めてもいない状態」は、今という時系列が曖昧な『人形』が持つ時間でもあるなと感じるようになりました。

『人と人形、人形と人形遣いの関係。操る―操られるということ。』人形を作る人間としては、本当に考えさせられるテーマが盛りだくさんでした。

そして、人形作家として、念願の一糸さんの遣う人形を作ることができました!!
作家として、本当に嬉しい経験でしたし、沢山の反省点もありました。作家として、もっともっと精進していかなければと感じました。そして、またチャンスがあれば、個人的には、もっと色々なことに挑戦したい!!と思いました。

一糸さんの操る人形を見ていると、自分が作ったものではないような気持ちなります。それぐらい、自分とはかけ離れたところで生命を得ているというか、もう作った私の手を完全に離れた存在になっているのです。不思議な感覚ですが、人形に入っている感情が、作り手のものよりも、遣い手のエネルギーのが勝っているということなのかもしれません。

ファイル 246-5.jpgファイル 246-1.jpg今回「ゴーレム」は、キャスト・スタッフ含めて、総勢30名に近い数でした。

大勢で一つの物を作るというのは容易なことではありません。自分の思うように作りたいのであれば、個人で作るほうが絶対に楽です。それでも、大勢でないとできないことが確実にあります。稚拙な表現ですが、魔法のような力が演劇現場には潜んでいると思うのです。それが、私自身、初日があくまでの仕事のカオスさから、「もー、演劇はこりごり!」と毎度思うのですが、幕があいてしまうとそういった思いが一気に吹き飛んでしまうのです。

「ゴーレム」を一緒に作り上げていったメンバーの方々、本当に素敵な方が一杯でした。普段そんな泣かない私ですが、演技を見て涙が出てしまった俳優・寺十吾さん。舞台上でも舞台裏でもキラキラだった女優・月船さららさん。一つ一つに物語を感じる曲を作られる、音楽の園田容子さん。ここでは、書ききれないですが、凄く個性的な方が多い刺激的なチームでした。

気持ちがまとまりきらないまま、ドバーーっと書きました。乱筆のまま長文を書いてしまいましたが、ご拝読ありがとうございました!

「ゴーレム」がまた、いい形で生まれかえることを祈っています。

写真・1 KAAT会場にて。
写真・2 舞台裏!
写真・3 舞台裏・2 私は、舞台裏で出番待ちしている人形の顔が一番好きです。
写真・4 集合写真!!
写真・5 プチ・集合写真!!!


「ゴーレム」

ファイル 245-1.jpgファイル 245-3.jpgファイル 245-2.jpgファイル 245-4.jpgファイル 245-5.jpg5月6日から日本へ帰ってきているのですが、あれよあれよと3週間経ってしまいました。いつものことですが、バタバタした生活が続いています。。

現在は、6月5日から12日にKAAT(神奈川芸術劇場・大スタジオ)にて公演の「ゴーレム」を鋭意製作中です。一昨日より、チェコ人の演出家ゾヤ・ミコトバーさん、役者のパベル・プロハースカさん、クリスティーナ・フルツォバーさんが、リハーサルに合流しました。

「ゴーレム」は、今回、演出家の天野天街さん、演出助手の井村昴さん、一糸座の皆さん、俳優の寺十吾さん、女優で元宝塚の月船さららさん、演奏の園田容子さんなど、個性的な方々が沢山プロジェクトに参加されています。ザザッと数をかぞえただけでも、製作側のスタッフも含めて24人の大所帯です。私にとっては初めての日本での演劇プロジェクトでドキドキでした。さらには、今回のプロジェクトは、ゾヤさん以外は、皆さん初めて一緒に仕事をする方々で、その辺のコミュニケーションもドキドキでした。

天野さんの演出、言葉・韻をもじった台詞回しは本当に凄いです!また、園田さんの音楽が、日本とチェコの演劇パーツを凄くつなぎ合わせているように感じます。天野さんとゾヤさんのアイデアがどういう感じで混じりあっていくのかも、楽しみです!

「ゴーレム」の企画自体がでたのは、2014年の確か春頃だったのではないかと思います。日本―チェコ共同企画というのと、360年以上の糸操り人形の伝統が続く一糸座さんとのコラボということで、すぐにやってみたいな!と思いました。現実に形になるまで、本当に色々とありましたが、こうやってリハーサルが始まって、毎日色んなことが前進して形になっていく感じが凄く楽しいです。プレミアまで残すところの時間も少ないですが、いい作品になるよう全力を尽くしたいと思います。

余談ですが、今日、リハーサルで一糸さんが、私が製作した頭の人形を操られている姿を拝見して、ぞくぞくぞくーーっとしました。こういう瞬間の感動が、辛かったりな記憶をかき消して、また作りたいって気持ちにさせているのだと思います。

ぜひぜひ、「ゴーレム」お越しいただけると嬉しいです!チケットのご予約は直接一糸座さんへのメール( isshiza@gmail.com )か、私にメールにてご一報ください。

また、「ゴーレム」の公演にともなって、5月30日19時より、チェコセンターにて「人形劇をめぐるトークショー&ミニパフォーマンス」と題し、演出家ゾヤさんの講演+ミニパフォーマンス、ミニ・コンサートがあります。(>web)お申込は、チェコセンター(cctokyo@czech.cz)まで。

写真・1 初顔合わせ
写真・2 チェコチーム合流!リハーサルは、日本語、チェコ語、英語、フランス語(ゾヤさんと、女優の横田桂子さんがフランス語を話されます)が飛び交っています。
写真・3 人形頭一部、数は数えてないのですが、今回20体以上は製作しています。
写真・4 先月の写真になりますが、登場する人形の製作過程です。
写真・5 人形の一部!


近況報告・4月

ファイル 242-1.jpgファイル 242-2.jpgファイル 242-3.jpgファイル 242-4.jpgファイル 242-5.jpg4月は生まれ月とあってか、1年で一番好きな月なのですが、今年は(も?)なんだか慌しく時間が過ぎています。3月25日まで日本にいたのですが、日本の桜を見れるかなあと心待ちにしたのですが、二部咲きまでしか見れませんでした。私にとっては、日本で桜を見るということ事態が、本当に夢想するような光景になりつつあります。例年通り、花粉症には苦しんでいますが、春は好きです。今年のチェコの春は寒めで、先日打ち合わせでブルノに日帰りで行ってきたのですが、途中吹雪にも遭遇しました。そういう狂気じみた感じも春はいいなって思います。

色々とご報告したい事があったのですが、製作に集中している時期は、感覚を文字に起こすというのがどうにもこうにも苦手で遅れてしまいました。

まず、日本の新聞にインタビューを載せて頂きました(4月15日付 聖教新聞) 取材を受けたのは先月の日本でのnohayumi展(中乃波木×林由未 能登×チェコ×人生劇場)の直後で、次の制作準備までの一瞬の合間だったのですが、とりとめのない私の話をよくぞここまでという程に分かりやすく記事にして下さいました。チェコに渡って9年になる私の人形道、出会った恩師の方々、心に掲げている言葉まで、自分でも恥ずかしくなるほどいろんな事を語っていたんだなという内容になっています。聖教新聞を発行されている創価学会は、私の宗教観とは違うものですが、一人の人形作家として興味を持って頂き本当に丁寧に取材して頂けたことに感謝しています。

そして、ちょっと前の話になってしまうのですが、2月9日にプレミア公演があった「ENOLA」に衣装デザインとして参加しました。「ENOLA」は、チェコ人ダンサーで一番好きなEliška Brtnickáのソロ・アクロバテック・パフォーマンスです。本当に、チェコ在住の方にはお勧めしたいパフォーマンスです!(>trailer)今後の上演予定は、ぜひKD Mlej(>web)でチェックしてみてください!

そしてそして、これも、ちょっと前の話になってしまうのですが、ちゃかちゃかっとお手伝いしていた九州・小倉在住の谷口直子のパフォーマンス「イジーとまぬけな悪魔」が無事に3月5日にプレミア公演を迎えました。今回の目玉は、谷口直子が操る人形は、DAMU時代の人形テクニカルの先生だったドレジャルさん作です!ドレジャリズム全開です!心温まる作品になっています。今後の公演情報などはこちらをチェックしてみてください。(>Divadlo 501)

現在は6月5日から12日までにKAAT(神奈川芸術劇場)で公演予定の日本とチェコの共同制作劇「ゴーレム」の人形制作に集中しています!日本人とチェコ人の共同制作が、どういった形で混じりあうのかとても楽しみでもあり、また、私自身、間にいる人間なので、正直に書くと少しブルルっとしている感じです。(武者ぶるいです。。)

チケット販売がもうはじまっています!全席指定なので、お早めに購入された方がいい席でご覧になれるかと思います!今まで色々なプロジェクトに携わってきましたが、日本での上演プロジェクトはこれが始めてな上に、地元である横浜で最初の1歩を踏める事を本当に嬉しく思っています。日本にお住まいの皆さま!ぜひぜひぜひーー、お越し下さいませ!!!詳細は、一糸座さんのページよりご覧下さい。(>web

「ゴーレム」の製作過程は徐々に書いていけたらと思っています。

写真・1 ゴーレム、ポスター!
写真・2 ゴーレム、ポスター裏!!!
写真・3 聖教新聞の全体図。大きく取り上げてもらいました!!
写真・4 のはちゃんが連載を続けている雑誌「能登」にて、先月開催した「中乃波木×林由未」展の内覧会の模様を記事にしてくれました!!(地産地消文化情報誌『能登』
写真・5 「イジーとまぬけな悪魔」の上演風景!

余談ですが、最近かなり驚愕しつつ悲しい事がありました。

というのも、うちの窓から見える範囲で、結構すぐそばにキジバトの巣があるのですが、最近隣の木に引越したのです。引っ越すといって、別の巣を作ってそっちに移動したというわけではなく、本当に巣の小枝を一本一本もって引越ししていったんです!だいたい5日ぐらいかけて、巣がどんどん小さくなっていき、最後の小枝一本までも無駄にしない感じで引越していました。4月は新生活の始まりといいますか、引越しの季節といいますが、鳥も引っ越すんだなーって驚きつつ、窓から巣がのぞけないことがかなり寂しいなあと思いました。多分、私の視線がかなり目障りだったのだなーと反省な今日この頃です。それにしても、驚きました。。


近況報告・3月

ファイル 239-2.jpgファイル 239-3.jpgファイル 239-1.jpgファイル 239-4.jpgファイル 239-5.jpg3月13日に「中乃波木×林由未 - 能登×チェコ×人生劇場 」展、無事終了しました。今回は相方・中乃波木さんのキュレーター力や、しいのき迎賓館、北國新聞社、沢山の方々のご協力、テレビ・新聞・ラジオ・口コミ等、、多方面で宣伝していただいたお陰もあり10日間でのご来場者数が、2200名を越えました!(石川県知事をはじめ金沢市長もいらしてくれました!!!)ちょうど、会期中にNHK・BSで放送された「世界で花さけ!なでしこたち」の放送を見てこられた方も沢山いて、リアクションを生で聞けたのも凄く面白かったです!

お忙しい中お越し頂いた皆さま、遠方よりお越し頂いた皆さま、本当にありがとうございました!!

そして、今回の展覧会。準備構想は1年半前ぐらいから始まりました。最初のコンセプトからは、お互いがお互いのフィールド(能登とチェコ)を行き来することで自然と変化していたのですが、ほぼ毎日のようにメールでお互いの感覚を擦り合わせることができたので、一人では絶対にできない面白い展覧会になったのではないかと感じています。

展示の内容もそうですが、3月2日はお世話になっている方々をお招きしての内覧会、同日にチェコセンター所長であり歌手のエバ・高峰さんにミニ・コンサート、会期中11日には、チェリストの四家卯大さんのミニ・コンサートを開催しました。今回展覧会のために、能登とチェコを題材にのはちゃんが映像作品を製作したのですが、チェリストの四家卯大さんがその映像を見ながら即興で作ってくれました。10日間エンドレスでかかっていたこの音楽。とにかく、1日中聴いていた私とのはちゃんが、その音楽がもつ不思議な魅力について毎晩話さずにはいられなかったほど素晴らしかったです。なんというか、風のような、旋律を覚えることができない音楽というか、でも確実に心に響くといいますか。展覧会の最後の3日間は実験的に私達が作品等の解説をするアーテイスト・トークもしてみました。

もっと、こうできた!といった反省点もありましたが、2人の得て不得手を補いあいながら色んな事に挑戦することができたと思います。それもこれも、今回でのはちゃんと共同生活は、1回目は能登旅行、2回目はプラハで3回目となって、よりお互いの息はあってきたからかなと思います。

そんなこんなで、本当にお世話になりっぱなしだった、のはちゃん。

展覧会準備から搬出を含め、19日間金沢にあるのはちゃんのお家に居候させてもらいました。朝ごはんには、あごだしで表現し難いほど美味しいお味噌汁を作ってくれて。にしんが入ったおうどんや、他人丼など、ぱぱぱーーーっと物凄い速さで、料理をしてくれて。のはちゃんはお料理上手なのですが、本当に隠し味も凄くて、毎回作ってくれるご飯に悶絶していました。また、料理の仕方など色々ご教授してもらいました。。(私は、どうやら冷凍庫なるものを、殆ど使わないので、それがダメみたいです)

のはちゃんとは、仕事に対してだったり、核の部分は似た哲学感を持っていると思うのですが、性格だったり好みだったり考え方だったりが、真逆といっていいほど違います。そのおかげもあって、のはちゃんの感覚を聞くことで今まで考えてもいなかったような視点で物事が見れたり考えられたり、今回も本当に沢山の刺激を受けました。

そんな、のはちゃんと、一緒にタッグを組んで『nohayumi』(>web)として展覧会を開催したわけですが、今後も一緒に何かしていこうと構想を練っていますので、これからも暖かく見守って頂けると嬉しいです。

余談ですが、のはちゃんの縁のおかげで金沢で展示を開催できる運びになって、私自身金沢・石川県と何の縁もゆかりもないって思っていたのですが、父方の私にとって曾祖母が、石川県能美郡白峰出身みたいで少しですが縁があったということを展示後に知り驚きました。今度、石川県に行く機会があったら能美郡白峰行ってみたいなあと思っています。

金沢の街も、のはちゃんの家(+近所の温泉)、しいのき迎賓館、香林坊周辺を中心にしか見て回れなかったのですが、金沢のアート界ではゴットファーザー?と言われている麹屋さんの社長さん、お昼ご飯を買っていたお弁当屋さんのおばちゃんやBarの店長さんなど(去年金沢に来た時に行ったところなのですが、1回しか行ってないのに本当に素敵なお花をプレゼントを頂きました)書いたら書ききれないぐらい、金沢の心暖かい人達に出会えたなあと感じました。金沢が、なんか本当に凄く好きになりましたし、日本で住んでみたい街の一つになりました!ご飯とお酒が本当においしかったです。

相変わらずバタバタな生活が続いていますが、次のプロジェクトが差し迫ってきているので気持ちを切り替えて取り組まないとです!次回は6月5日にKAAT(神奈川芸術劇場)でプレミア予定の「ゴーレム」です!!!(「ゴーレム」を主宰・企画している人形劇団の一糸座さんがreadyforを挑戦されています!ご興味のある方はぜひせひご協力頂けると嬉しいです!!!>web)

写真・1 Photo by 中乃波木しいのき迎賓館ギャラリーA「チェコ部屋」の一部
写真・2 Photo by 中乃波木しいのき迎賓館ギャラリーB「能登部屋」の一部
写真・3 Photo by fullmoon12jet ちょっと、ハッチャけてます。。
写真・4 内覧会ではのはちゃんは、明治時代から伝わる加賀友禅を着ていましたー!
写真・5 石川県知事・谷本 正憲さんと記念撮影!


お知らせ!!!!

ファイル 238-1.jpgファイル 238-2.jpgファイル 238-3.jpg本当に沢山のことをお知らせしたかったのですが、毎度のことですがブログ更新が遅れてしまいました。。色々書きたいことは山ほどあるのですが、とにかく今は大事な情報をまず書かなければと思います!!

まず、以前より何度か書いていました「中乃波木×林由未 - 能登×チェコ×人生劇場 」展が、3月3日金沢しいのき迎賓館にていよいよ始まります!(>web)一昨日より金沢に来ていまして、搬入作業を進めています。北陸で大活躍の、のはちゃんのおかげもあり、新聞やラジオ多方面で宣伝をしてもらっています!展覧会会期中は、全日在廊予定です。ぜひお越し頂けると嬉しいです!

そして、もう一つ!!

3月2日夜9時よりNHK・BS「世界に花咲け!なでしこたち」で取り上げてもらいました!(>web)今まで、チェコの「Babylon」と日本の「グッと!地球便」という2つのドキュメント番組で取り上げてもらったことがあるのですが、今回は、また、全く違った感じになっているのではないかなと感じます。というのも、撮影は、本当に2週間超密着!!!といった感じだったので、色んな面が出たのではないかなあと感じます。。

日本から来たNHKデイレクターさんもカメラマンさんも、30歳前で、本当にモチベーションがべらぼうに高い時期といいますか、二人とも、星飛雄馬のように目に、メラメラ炎が見える感じで、ど直球しか投げてこない感じの熱さでした。 25分のドキュメント番組を創り上げるために、とにかくどこまでも全力といいますか、そこまで知らなくても大丈夫でしょう、といった所まで深く深く掘り下げていった感じで、私自身生まれて初めて聞かれた質問が多々あり、本当にたじたじでした。

どういった感じで番組が仕上がるのが怖くもあり楽しみです!私自身は置いておいて、私の尊敬するチェコ人の方々も出演されています!直前の告知ですが、お時間ありましたら見ていただけると嬉しいです!!

展覧会が開始されましたら、もっと色々とお伝えできればと思っています!!

写真・1「中乃波木×林由未」展のポスターです!!デザインは私。文字校正を親友でありデザイナーのぺぺちゃんこと、野辺さよこさんがやってくれました!!

写真・2 撮影風景。。。


2016!!!

ファイル 235-1.jpg2016年が始まって、早くも1週間が経ちました。クリスマス前は心配するぐらい暖冬だったのですが、年末あたりからグッと寒くなり、元旦は雪と共に始まりました!

もっと早くにブログを更新したかったのですが、バタバタ続きというか、製作モードというか。もともと文章を書くのが得意ではない上に、書くのに時間もかかる人間なので、こういう状態の時に文章に書くということが、物凄く難しい感じで、更新に時間がかかってしまいました。製作ペースは悪い方ではないのですが、色々なプロジェクトが混線しているので気をひきしめていかないとな感じです。

去年は、自分の人生の中でもちょっとおかしなぐらい移動が多い年でした。結局数えてみるとチェコには3ヶ月以上、チェコにいても、1ヶ月ぐらいプラハにいないような生活でした。私の仕事はひきこもらないとできないので、家での製作する仕事と、外での仕事と、感覚の切り替えをいかに短時間でできるかが大きな課題でした。が、引き篭り生活気味の私にとっては、人生で一番外に出ていたんじゃないかといった感じで、本当に沢山の人たちに出会えた素敵な年でもありました。現在、メインで準備している3月3日より金沢しいのき迎賓館で開催予定の、展覧会・「中乃波木×林由未」展の人形達も、能登で出会えた人たちをインスピレーションに作っています。

前置きが長すぎですが、2016年始まりました!今年で9年目のチェコでの年越しで、人生の4分の1の時間をチェコで生活しているということになりました!!ひゃーー!

今年も、去年に引き続き、なんだか移動が多い年になりそうです。色々な目標はありますが、一つ一つのプロジェクトを大事に、出会える人達との瞬間瞬間の時間を大事にできればと思っています。

今年は日本に(今の見通しでは)2回行きます!仕事でバタバタしているかもですが、皆さまに会える日を楽しみにしています!2016年も皆さまにとって幸せな年でありますように!!


近況報告・11月

ファイル 234-3.jpgファイル 234-5.jpgファイル 234-2.jpgファイル 234-4.jpg11月も後半期に入り、例年のプラハにしては暖かい秋が続いたのですが、グッと冬の気配が深まって来ました。先日、初雪にもお目にかかれました。

先月より今月の中旬あたりまでは、製作に集中できました。中旬から、1週間強は、プルゼンで開催された今年10年目のアニメーション・フェステバル「Animanie」の通訳やアテンドなどをしていました。今年は、プルゼンが欧州文化首都の年だったので1年を通して、本当に色んなイベントが開催されていたこともあり、私も今回で3回目のお仕事・プルゼンでした。

「Animanie」では、前半は横浜で漫画教室を開かれている松田育夫さんのワークショップの通訳やアテンド。3日間で集中して漫画の基礎を学ぶといった内容でした。小学生の頃から、高校生の頃(おそらく同級生だった人には驚きかもしれませんが…)までは、ホントに誰に見せるわけでもなく一人で延々と漫画を描いた過去を持っているのですが、プロのHow to的なものに触れたことはなかったので、テクニック的なレクチャーも見れて、凄く面白かったです。参加者のチェコ人の子達も凄く絵が大好き!な子が集まって、お昼休みもありましたが6時間のワークショップを、休憩なしで取り組んでいました。3日間参加者が全員欠席もなく基礎練習にはじまり、2ページの漫画をペン入れも含めて完成させていく過程は、凄く見ていて楽しかったです。

後半は、「Animanie」のアニメーション・フェステバルのトリ、アニメーション監督の山村浩二さんと伊藤有壱さんのアニメーション上映でした。観客の反応も凄く良く、いい感じの盛り上がり方でした。

上映以外でも、プルゼンでの上映の前日に、FAMU(プラハ芸術アカデミー映像学科。ちなみに、AMU・プラハ芸術アカデミーは、DAMU・私が修了したプラハ芸術アカデミー演劇学科、それにHAMU・プラハ芸術アカデミー音楽学科の3学部より構成されています。)と、プルゼンにある、イージー・バルタ氏が教授をされている西ボヘミア大学のアニメーション学科と、ズリーンにあるトマーシュ・バチャ大学のアニメーション学科でも、山村さんの講演がありました。

このフェステバルのオーガナイズをし、アルファ人形劇場のトップもやっているヤコブ氏より、プルゼンの仕事は依頼されたのですが、今回の一番のネックは、山村さんのFAMUとトマーシュ・バチャ大学での講演の通訳でした。スタジオ訪問や談話等での通訳などは今までもやったことはあるのですが、90分の講義を通訳はしたことがなかったので、ましてや初めての経験で、山村さんの講演の通訳というのは、ハードルが高すぎる!!と。また、わざわざ日本から来られる山村さんの講演を私の通訳一つで台無しにしてしまっては!!!と、物凄い冷や汗ものでした。(当日、逃亡したくなりました。。)

前々に、山村さんの講義に使われるスライドとテキストを送っていただき、頂いたものを読み込むこみ、山村さんのアニメーションを沢山鑑賞し、準備をしていった感じで、なんとか乗り越えました。内容が物凄く勉強になったので、語彙力の問題や自分のチェコ語の能力は置いておいて、変な話ですが準備は凄く楽しかったです。

時間の問題、想像と現実、アイデンテイテイー、作品のコンセプト等々、色々な内容で感銘を受けました。一番純粋に凄いな!と感じたのは、原画はほぼお一人で描かれているとのお話でした。個人が生み出せる世界の絶対的な強さを目の当たりにできて、自分を同じ土俵に考えてしまうのはおこがましいですが、自身の製作活動に励みになりました。

山村さん、伊藤さんとご一緒したのは丸3日日間だったのですが、3日目などは、ズリーンでの講演のため、1日でプルゼンーズリーンを車で730キロ往復移動したり(そんな遠くまでいったのに、ズリーンの街を何も見れないという結果でしたが。。)、プルゼンープラハの移動も含めて、短い滞在期間ながらに凄い移動距離でした。。

ファイル 234-1.jpgそして、個人の製作としては、色々なプロジェクトが色んな速度で絡まっている感じです。

一つ大きなお知らせは、2016年3月3日より、写真家・中乃波木さんと開催予定の展覧会のオフィシャルホームページができました!!!www.nohayumi.comです!ぜひ、お時間がある時にのぞいてみてください!

nohayumi.comの方は、のはちゃんも、写真を始め、ブログ等定期的に更新されています。展覧会開催までの経過などをお知らせできればと思っています!!どうも、ブログを書こうとすると、最近の傾向は、長くー長くーなってしまうのですが、nohayumi.comの方では、さくさく爽やかなものを頻繁に上げていくをこと目標にしています!!

写真・1 秋のプラハ。今年は凄く綺麗でした!
写真・2 漫画・ワークショップ風景。机にかじりついて絵を描く感じは万国共通だなと。
写真・3 秋のプラハ。月も空も綺麗でした。
写真・4 FAMUアニメーション学科の学部長でもあり、アニメーション監督のミハエラ・パヴラートヴァーさんと、山村さんと伊藤さん。昼食時に撮りました。
写真・5 プルゼン最終日。初雪が降りました!


近況報告10月・2

ファイル 233-1.jpgファイル 233-2.jpgプラハは肌寒いですが、いい季節になっています。空気がピリピリして。家の前のプラタナスの落ち葉も凄く綺麗です。

9月・10月と、日本も含めて移動の多い日を過ごしてきましたが、やっと落ち着いて製作に集中する日々を送っています!もっと、上げていけたらと思いますが、ペースは悪いほうではないと思います。

10月初旬―中旬は、写真家(イラストレーター・執筆家)中乃波木さんこと(のはちゃん)とプラハで過ごし、2016年3月に金沢にて開催予定の展覧会の準備を色々としていました。一緒に過ごした時間は、本当にアッという間にでした。私とのはちゃんは、仕事・表現・人生に対する哲学とか意識は結構似ているのですが、好みとか性質とか視点とか、色んな意味で真反対で、そういうやり取りも凄く楽しかったです。今回も沢山刺激を受けましたし、自分自身気づいてないことも、沢山気づかされました。

のはちゃんは、今回の訪チェコが2年ぶりで2回目。私も、去年金沢へ、今年の春に、能登・金沢へ行っているので2回。そんな、お互いが行き来している交流も含めて展覧会のコンセプトになっています。展示詳細は、徐々に書いていけたらと思っています。

そして、今回は、執筆活動もしているプロのはちゃんが、私のブログのためにエッセイを書いてくれました!!!自身のことも書いてもらっているので、ちょっと気恥ずかしい感じもありますが、読んで頂けると嬉しいです。ひゃーー

ファイル 233-3.jpgのはゆみチェコ道中』文・中 乃波木

10月頭の横浜に始まり、チェコ、ポーランドに渡る数週間を共にする中で、私達の間ではよく名言が飛び出しました(お互いがそれは名言だと言っているだけですが)。

なかでも、「自分には羊みたいな角があって、研いで磨いていないと丸くなってしまう気がするんだよ」。未年で牡羊座で名前にも未がつく、なんとも羊に縁のある林由未(ゆみちゃ)が言った言葉は、私の中でストンと腑に落ちました。いえ、ストンどころじゃなく、ドスンでもまだ足りないくらいに。

なぜなら、私にはゆみちゃが作る人形はいつも、人というよりも生き物のように見えて、擬人化された動物のように見えて、そこのところが私がゆみちゃの表現に惹かれ続ける理由だからです。動物だけではなく、妖怪や魔女のようにも見えるその様態は、「角がある気がする」ゆみちゃ自身の生き物らしさにイコールのように繋がって、どすんときたわけです。

私は昔から、リカちゃん人形やフランス人形といった人形は好きになれず、動物のぬいぐるみが大好きでした。人間よりも動物の象形に癒され、憧れを持ち、そばにいたいと思ったからです。人にも角があればかっこいいのに、しっぽがあればかわいいのに、とよく思っていました。

それからこの癖は今ここで初めて暴露しますが、出会った人にも気になる人には干支を聞き、そこからイメージして覚えます。戌年なら犬のような耳をつけ、巳年なら蛇の目のような鋭さを想像し、辰年なら強い野心を想像します。なんというか、人の中でも○○類のように動物成分がそれぞれあるような気がするのです。

そんな二人が揃ったせいか(おおざっぱな括りですが)、チェコでは不思議といろんな動物達に遭遇する事ができました。
白鳥、馬、牛、羊、ビーバーにまで!

ファイル 233-4.jpgファイル 233-5.jpgブルノという美しい町のラドスト劇場・人形博物館では、2012年からずっと上演されているゆみちゃが舞台美術を手がけた「おやゆび姫」を子供達に混ざって見ることができました。そして、劇中でも様々な生き物に出会えました。

美しい花から生まれた小さな女の子の物語「おやゆび姫」(アンデルセン作)は、日本でも馴染み深いお話です。小さくか弱く、一人では遠くに行くこともできないおやゆび姫の運命は、周りにいる動物達によって大きく動いてゆきます。

ヒキガエルに誘拐され、魚に助けられ、黄金虫に誘拐され、のねずみのおばさんと一緒に暮らし、もぐらと結婚させられそうになったところをツバメが花の国へと連れて行ってくれる。私達人間がもしも親指姫くらいに小さかったら、こんなふうに動物達にゆだねる運命もあったかもしれないなと、絵本で読んだ時には感じられなかった体感がありました。

きっと、いつの時代も世界中の子供達が絵本からいろんなことを学びます。私にも思いやることの大切さや罪と罰、命の大切さまで絵本の物語は教えてくれました。それでも、知っている物語でもこうして人形劇になって言葉を発し動き、飛び回り、みんなで見ることで知る実感は、チェコならではの物語との出会い方だなと感じます。子供達の本気の視線、驚き、笑いは、今の時代の3D映像でもできない体感をしている時の臨場感でいっぱいで、やっぱり、生き物らしい顔をしていました。

年齢も国籍も生き物の境界も超えたところにあるのがパペット(操り人形)なのかなーと、なんだか益々生き物に、人生に、興味が湧いたチェコ道中でした。

3月3日から始まるのはゆみ二人展も、乞うご期待ください。

写真・1 今回、写真家ののはちゃんを被写体にかなり沢山写真を撮りました!写真を撮っている時ののはちゃんは、完全に狩人の目です!
写真・2 Photo by 中乃波木
写真・3 Photo by 中乃波木 ヴォルタバ川にビーバがいたんです!!
写真・4 Photo by 中乃波木 親指姫の上演風景!
写真・5 Photo by 中乃波木 上演中の子供達!!!


近況報告・10月

ファイル 230-1.jpgファイル 230-2.jpg先週プラハに帰ってきました。プラハは、寒いです!!

現在の気温2度。。 
冬は嫌いではないのですが、いつものことながら、秋が短すぎです。

日本滞在は、合計25日だったのですが、今回の日本滞在も忙しない感じでした。今年は、なんだか移動が多い年で、日本滞在期間中、羽田空港へ8回も行きました。あっと言う間に日にちが過ぎたようにも感じましたが、思い起こすと物凄く濃い毎日でした。

現在は、来年3月に金沢しいのき迎賓館で、一緒に展示をする写真家・中乃波木さん(のはちゃん)が、チェコに来ていて、撮影や企画をつめたりと、毎日楽しく忙しなく動いています。日本での出来事が、のはちゃん効果で記憶が上書きされつつありますが、忘れないうちに、日本滞在であったことをブログに書き留めておければと。。

今回の渡航の目的は、来年6月にKAAT(神奈川芸術劇場)にてプレミア予定、人形劇団・一糸座さんプロデュースの日―チェコ共同制作「ゴーレム」の打ち合わせでした。演出家のゾヤ・ミコトバーさんも、初訪日でした。ゾヤさんは1週間の滞在だったのですが、ホントに朝から晩まで一緒でした。

今年の初め、ゾヤさんとは3泊4日でオランダに「アンネの日記」(余談ですが、10月22日に「アンネの日記」がプラハのドロウヘー劇場 で上演があります!プラハ在住で、チェコ語がわかる方は、ぜひーー!!!)の取材旅行に一緒に行ったのですが、その時も本当に貴重な時間を共有させてもらったのですが、今回は日本で1週間。「ゴーレム」のアイデアの話から、日本の話など、1日中ずーーーーっと話をしていた感じでした。

東京の大きさと人の多さに、ゾヤさんもちょっとお疲れだったので、唯一オフだった日に、鎌倉散策でもできたら。。と思っていたのですが、その日に限って、土砂降り(ホントに雨女なのです。。)で、江ノ島水族館に行きました。海のないチェコに生まれたゾヤさんも凄く喜んでくれました。私も江ノ島水族館は初めてだったのですが、凄く良かったです!

ファイル 230-3.jpgゾヤさん滞在中は、一糸座さんの事務所兼稽古場を見に行ったり、KAAT(凄く素敵な劇場でした!!)の下見へ行ったり、打ち合わせしたり、一糸座さんの公演を観劇したりと、色々とありました。メインは、今回「ゴーレム」で共同演出される、演出家・天野天街さんと演出家ゾヤさんとの打ち合わせでした。なんというか、お二人のやりとりの通訳をしていて感じたのは、プロのテニスプレイヤーの試合のようだったなと。意味がわからないかもですが、言葉のやりとりのラリーが本当に鋭くて、息がズバッと合われていて。そんなやり取りを繋いでいる私は黄色いボールだったわけですが、打ち合わせ後、スポーツをした後のようなヘロヘロ感がありました。いい感じで打ち合わせができたので凄く良かったです!

プレミアは、来年6月で、ここからスタートといった感じです!私は、チェコ側、日本側の人形制作で参加します!色々大変だと思いますが、いい作品になるよう頑張りたいです!

また、今回のゾヤさんの日本滞在で、個人的にかなり大きな思い出になったのは、「Jazz Art せんがわ」にパフォーマーとして、ゾヤさんと参加したことです。Jazz Art せんがわ屏風&公園イベントのキュレーターをやっている舞台美術家であり、アーテイストの長峰麻貴さんから、「パフォーマーとしてフェステバルにでない?」と、いった感じでサラリと誘われ、私自身、パフォーマーじゃないのだけども?という流れになったのですが、なんやかんやで参加する方向になったのです。その話を、ゾヤさんにしたら、「いいよ。日本のフェステバルおもしろそう?!」みたいな、ノリな返事を頂いたまでは良かったのですが、そこからが大変でした。

今まで、ゾヤさんとは、多分合計したら、何十時間にも及ぶのではないかといったぐらい、様々な作品の打ち合わせをしてきましたが、ゾヤさんと実際に動いてリハーサルをするなんていう経験はなく、ましてや、舞台上に立ったことのない私が、ゾヤさんと一緒に何かを演じるという事は、本当に高いハードルでした。そんな私のレベルの低さまで、ゾヤさんは降りてきてくれて、一緒にできたことは、舞台美術家として一緒にお仕事している時とは、全く別の嬉しさもあったのですが、もっと動ければとか、自身に対する歯がゆさも沢山あったりな感じで、一生忘れることのない時間でした。

演出家としてのお仕事をメインでされているゾヤさんですが、役者さんとしてもご活躍されています。現在は、ブルノで一番由緒ある劇場・husa na provazkuの、「Babička(おばあやん、チェコで人気のタイトルです)」の、準主役を演じられています。( >web)

日本滞在中は、1泊2日で京都にも行けました!チェコ・日本現代美術国際交流展( >web )のオープニングで、チェコ人アーテイストによるトークショーの通訳をしました。京都の日本家屋に現代アートという組み合わせもとても素敵でした。10月25日まで開催予定なので、京都周辺にお住まいの方はぜひ!!

また、個人的に京都で嬉しかったことは、通訳の仕事が終わった後、大学院時代の同期とご飯に行ったのですが、そこにたまたまその同期の友人(京都・伏見人形を唯一作っている「丹嘉」の八代目!)がいて、次の日工房をお邪魔させてもらえたことです。江戸時代から使われている原型・土型は本当に圧巻で、本当に素敵な人形も沢山あって、郷土玩具好きな私としては、ホントにホントに貴重な体験でした!!

ゾヤさんが、チェコへ帰られてからは、打ち合わせや、友人に会ったりとバタバタしました。

ファイル 230-4.jpgチェコに帰る直前は、九州へも行きました。なんか、最近、日本へ帰ると行っているような気がする小倉です。役者・谷口直子のソロ・パフォーマンスの立ち上げをちょっとだけお手伝いしました。 (>web )

ファイル 230-5.jpg九州の後は、ソウルに1泊2日で行きました。

色んな目的がありましたが、メインは、DAMU(チェコ国立芸術アカデミー、劇場学部)で、1つ上の学年に在籍していたスーホが立ち上げたパズル劇場( >web )を見に行くことでした。スーホは、もともとは舞台美術家だったのですが、以前より演出をこみで人形劇を作りたいと言い続けていて、様々な作品で演出等も手がけだしていたのですが、パズル劇場では、演出、舞台美術、さらには自らが演じるといったパフォーマンスで、とにかくスーホワールド全快でした。

演劇は、コミュニケーションの間から生まれるものだと思うのです。特に自分が考えているアイデアも誰かと話すことで、よりおもしろいアイデアが浮かんだり、別の視点が見えてきたり。

DAMU時代、一番パフォーマンスのアイデアについて話しあったのは、スーホでした。その時々で、関わっているプロジェクトの話や、作ってみたいパフォーマンス等々。そして、「骨」とか「クリスマス」といったお題を決めて、ショート・パフォーマンスを作るとしたら自分ならどういう劇にするかという感じの話もよくしました。スーホが作ったパズル劇場のパフォーマンスは、その頃に話していたものも、現実にパフォーマンスになっていて、凄くおもしろかったです。本当にいい刺激を受けた2日間でした。

ソウルの後は、写真家・中乃波木さん(のはちゃん)と合流して一緒にプラハへ来ました。詳細は、ポツポツ書いていこうと思っていますが、展覧会に向けて色々と準備をしています。明日は、ポーランドです!!

写真・1 KAAT下見!
写真・2 「Jazz Art せんがわ」にて
写真・3「丹嘉」で型取りを体験させてもらいました!!
写真・4 谷口直子の新作立ち上げ風景。人形は、ドレジャルさん!!
写真・5 パズル劇場の前で。ソウルの原宿的な地域にあるで、ソウルへ行った際はぜひー!金曜日と週末、上演があるみたいです。


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