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PIPI初演!!!

ファイル 282-1.jpgファイル 282-2.jpgファイル 282-4.jpgファイル 282-5.jpgファイル 282-3.jpgかなり困難なプロジェクトでしたが、9月16日「長靴下のピピ」は、スウプスクのTęcza人形劇場にて無事にプレミアを迎えることができました。良い作品に仕上がったので、本当に苦労が報われたなあと…。

初めて競演したJacekは本当に素晴らしい演出家でした。作曲家のPavelが作曲した音楽も劇全体を非常に盛り上げたと思います。今回、彼らとチームとして仕事ができたことは、とても良い経験となりました。

とにかく、実演までが短期間であったこと。「ピピ」のお話自体が凄くシーンも登場人物も多く、どうまとめても、作り物が多くなってしまうこと。劇場側の照明のリフォーム工事により、慣れない機材でスタッフ側のミスが増えてしまったこと。工房で作った大道具も何度も修正が必要だったことなど、多方面で、越えるべき課題が多々あった現場でしたが、一緒に乗り越えられた達成感は大きかったです。

プレミア後、Jacekと「こんな無理な現場、初めてだね…」と、話しました。これまで、どの現場でも、色々な困難がありましたが、今回の「ピピ」も私の経験の中でも大変だったという意味では、3本指に入ると思います。

今回の「ピピ」は、演出家Jacekの統率力と、女の子が主人公ということも影響してなのか、女性が活躍したことが成功に大きく影響したと思います。本公演に出演している女優5人や、工房における女性3人は目覚ましい活躍をしてくれました。

私自身は、工房に勤めている6人に仕事を割り振りながら大道具・人形・小道具・衣装を制作・準備を行う必要がありました。その中で、バーシャさんというおばあさんの人形職人さんは、素晴らしい技術と忍耐力、完成度を上げてくださる方でプラハに連れて帰りたいぐらいでした。他の女性達も、短期間で物凄い量の仕事量でしたが、全力でバックアップしてくださいました。

男性たちも頑張ってくれましたが、私自身仕上がりに対して満足できないこともあり、ここまで、厳しくダメ出しを言うのも初めての現場でした。10年間、こちらの劇場で働いて、出来上がった大道具を、壊させて作り直すという指示をだしたのも初めてでした。

もう、ここに書けないぐらい様々な舞台裏の人間ドラマがありましたが、いい作品に仕上がったことで、全部の気持ちが昇華されたといいますか、良かったなって本当に思います。この夏は、ずっとポーランド生活も続き、劇場の人達とも仲良くなり、結構ポーランド語も覚えだしましたが、ここで一区切りです。ピピが、これから沢山の場所で上演されることを祈っています。

ちょっと感傷気分でプラハに(1日かけて、、この移動も今回大変でした)帰ってきましたが、1日おいてバッタバッタのまま日本に来ました。気持ちを休める暇もなく次は「ゴーレム」(9月28日―10月1日座・高円寺)です!!!

ぜひ、お越しください!!!

写真・1 Photo by Magda Tramer
写真・2 Photo by Magda Tramer
写真・3 Photo by Magda Tramer
写真・4 ピピ・ワンシーン
写真・5 今回制作した人形達


お知らせ!

ファイル 281-5.jpgファイル 281-1.jpgファイル 281-2.jpgファイル 281-3.jpgファイル 281-4.jpg今月の陸路の移動距離は、自分自身の人生の中で一番と確信もてるぐらいアチコチに移動しています。色んな現場が重なりかなり混戦模様でして、お知らせが遅れてしまいました。。

最初に、ポーランド、スウプスクのTęcza人形劇場にて9月16日にプレミア予定の「長靴下のピピ」は現在最後の仕上げに向けて修羅場と化しています。今まで色んな現場で色んな人達と仕事をしてきましたが、Tęcza人形劇場の工房の方々はその中でもそれぞれの個性がかなり強いです。プレミア後書けたらいいなと思いますが、本当に舞台裏で起こっていることのが、ザ・人間ドラマといいますか、実際の舞台よりも劇場的な時といいますか。とにかく、初演まであと数日ですが、いいプレミアを迎えられるよう全員で突っ走らないとです。

2つ目に、福音館書店のかがくのともより「つくってあそぼう!あやつりにんぎょう」という本をださせて頂きました!!!私にとっては、初めての本です!!最初に編集者の田中さんと会ったのは2014年の秋でした。その頃から、日本帰国時の度に打ち合わせをして、やっと1冊の本が完成しました!ぜひ、皆様お近くの本屋さんで見つけてみてください!!!

絵を描かないわけではないですが、イラストを作品として発表していない私としては、多方面で勉強になる経験でした。そんな全くもってど素人な私を辛抱強く導いていってくれた田中さん、ものすごく頼りになったデザイナーのたかのはしまいこさん、この場を借りして御礼申し上げます。

本誌は、5歳から6歳に向けての本だったので技術的な制約が沢山ありました。なるべく多くの種類の人形の作り方を載せて、作った人形で、実際に操って遊んでもらえることを願って制作しました。一番のモチベーションだったのは、もうすぐ5歳になる天使な姪っ子が読んでくれる本を作れたらいいなという事でした。本誌に登場するタコ、いぬ、キリンの人形など実際に作ってくれて写真が送られてきたときは、嬉しくてホロっときました。また、福音館書店さんあてに、本の感想のお手紙が届き読ませて頂きました。こういう形で読者の方から反応があるというのは、私自身初めての体験なので本当にドキドキしています。

また、本の出版を記念して、中乃波木さんこと、のはちゃんと、「Noha本×Yumi本」と題し、2日間限定のイベントを企画しています。偶然にも今年、のはちゃんも初の絵本を出版したので、これは何かの縁だし楽しいことができたらいいねといった感じで話が始まりました。いつもであれば、のはちゃんは写真、私は人形の展示をしていますが、今回はいつもとは違った絵本の世界を楽しんで頂ければと思っています。9月23、24日 会場:ギャラリーおばあちゃん家 世田谷区北沢2-27-15フラットしもきた1F 時間:10時から19時まで(DMご希望の方は、ご連絡下さい)

そしてそして、最後のお知らせは、昨年KAATにて初演を迎えた「ゴーレム」が、また座・高円寺で再演が決定しました!!9月28日から10月1日です。チケットのお問合せは、一糸座さん(>web)か私にメールを頂ければと思います。また、再演を記念して、チケットをご購入された先着50名様から抽選で「Noha本×Yumi本」のイベント内で、チェコお土産、またはゴーレムグッツをプレゼントします。特賞としてご用意していますのは、ゴーレムの絵本2冊、シナゴーグでユダヤ人のおばあさんから買ったお皿3枚。プラハで購入したファティマの手です。(抽選はあみだくじでいきたいと思っています!)もう、ネットで買ってしまったよ!という方がいましたら、ぜひご連絡頂ければと思います。

ピピの初演が終わったら、すぐに日本です。沢山の方に会えるのを楽しみにしています。


September News!!

ファイル 280-1.jpgファイル 280-2.jpgファイル 280-3.jpgファイル 280-4.jpgSummertime will unfortunately soon finish and I have a different News.

My biggest Project now is a performance Pipi Longstocking (Pippi Pończoszanka) for Theatre: Teatr Lalki Tecza in the north polish city Slupsk(>web)At 16.th September will held first Performance. Please come to see it! This Project is complicate only for the basic Reason, that Slupsk is from Prague very far away, around 700 km! When I use buses and train, then I need around 14 or 15 hours for one way trip. The another complication is the communication wit a polish colleagues. We cannot use every time English and then we try communicate half Polish and half Czech. It´s interesting, how the both languages are at once similar and different.

Pipi - Teatr Lalki Tęcza(>web)

For the fist time I collaborate with the polish director Jacek Poplawski. He is also art director of Teatr Maska Rzeszów. I think, we did our best and our performance will be interesting and good not only for children but too for adult.

Second main information is, that for the first time in my life, I wrote and illustrated book for children with the Title: "Let´s make marionette and play". The book was published by Japanese well known Publishing House Fukuinkan Shoten. All the process from the idea till realization took three years!! I´m very glad for this important and big experience.

We prepared with my Friend and Artist Nohagi Naka collective new books Presentation with the name "Nohagi´s book, Yumi´s book", in Japanese "Noha hon, Yumi hon". It´s a coincidence, that with both have a new book just fresh published and released for the bookstores. The Books presentation or opening party will held two days from 23.rd till 24.th September in Shimokitazawa (Tokio area). I look forward to see you all!(>web)

Last News is, that we continue with a performance Golem in Japan! In the days from 28th September and 1.st October you can see a reworked premiere in the beautiful theatre Za kouenji!!!! You are welcome to join us and meet again with the magical and strong Golem!


Babí léto je tady

ファイル 279-1.jpgファイル 279-2.jpgファイル 279-3.jpgファイル 279-4.jpgMám různé zprávy ze září.

Největším projektem je nyní představení Pipi dlouhá punčocha (Pippi Pończoszanka) pro Teatr Lalki Tecza v polském Slupsku. (>web)

V sobotu 16. září bude premiéra. Ten projekt je těžký jen tím, že z Prahy je Slupsk velmi daleko - 700 km! a když používám veřejnou dopravu (autobusy a vlaky), tak potřebuji 14 až 15 hodin na jednu cestu. Dalším oříškem je komunikace, protože místní neumí tolik anglicky a tak se musíme domluvit polsky a česky. Je moc zajímavé znát rozdíly mezi češtinou a polštinou.

Pipi - Teatr Lalki Tęcza(>web)

Poprvé spolupracuji s polským režisérem a zároveň úměleckým ředitelem Teatru Maska Rzeszów - s Jackem Popławskim. Myslím, že Pipi bude dobré představení.

Další zprávou je, že mi vyšla poprvé nová kniha! Kniha je určena pro děti a jmenuje se "Vyrob si loutku a hrej" - "Let´s make marionette and play". Kniha vyšla v japonském nakladatelství Fukuinkan Shoten. Celý proces od nápadu po realizaci trval tři roky! Byla to pro mně opravdu velká zkušenost! Při této příležitosti budeme mít v Japonsku s kolegyní Nohagi Naka společnou vernisáž, kde představíme naše nové knihy s názvem "Noha hon, Yumi hon", kde hon je japonsky kniha. Je to náhoda, že i Nohagi představí svou novou knihu. Akce se koná od 23. do 24. září v japonské Shimokitazawě (Tokio). Moc se na všechny hosty těším!(>web)

Třetí a poslední zprávou je, že pokračujeme s představením Golem v Japonsku! Od 28.září do 1.října budeme mít obnovenou premiéru v divadle Za kouenji!!!! Moc vás vítáme!


「長靴下のピピ」

ファイル 278-1.jpgファイル 278-2.jpgファイル 278-3.jpgいつも、どうにもならないような忙しい状況の時や、様々な事が同時多発的に起こっている時、そういう状況を切り抜けながら走っている自分は、「ダンス」をしているみたいだなと感じます。踊るといっても、フィジカル的ではなく、精神的に踊っている感じだなと思います。状況と時間と共に踊っていたり、一緒に仕事をしている人とつかの間ではありますが、仕事の完成に向けて、互いに精神的にダンスをしているような感じ。特に今回の現場は、色んな人間模様があり、いつもより一層強くそう感じさせるなと。

私を取り巻く状況は、日々変化していますが、現状では9月16日初演予定の「長靴下のピピ」に向けて、まっしぐらです。今回の現場は、ポーランドということもあり、言語の問題も大きいです。(遠さも大きな問題ですが…)

Tęcza人形劇場では、英語・ポーランド語・チェコ語が飛び交う混戦した現場になっています。当劇場は、30人ぐらいが働いているのですが、英語が話せない人が結構いるので、チェコ語とポーランド語で。両言語の間で似ている言葉だといいのですが、コミュニケーションを図る上で、全く異なる大事な言葉は、結構覚えたなと…。とにかく、精神的に歩み寄りながら、私のペースについてきてもらうしかない!といった感じです。ポーランドの現場の方々とお互いに慣れるのに少し時間がかかりましたが、工房の人達と舞台成功へ向けて、気持ちがまとまった感覚になったのではないかと思います。8月16日からリハーサルがスタートし、現在ではリハーサルと、制作物―大道具・人形・小道具・衣装、フル活動で準備しています。

色々と書きたいことがありましたが、渦中にいるときは感覚が全くまとめられません。。越えるべき山は、沢山ありますが、いい作品になると確信しています!

おまけ小ネタですが、ポーランド滞在中前半は風邪をひいてしまい、かなり体調を崩しながら仕事をしていたのですが、ミハルの奥さん、マグダがGrzaniec(グジャニエツ)という、ホットビールを作ってくれました。温かいビールと聞いて、ビール好きの人には、あああ、、って思われるかもしれませんが、ショウガやシナモン、カルダモンなど、ホットワインにいれるスパイスを沢山いれてくれて、驚くほど効きました。味は、ビールと考えると気持ち悪くなりますが、ホットワインのようなノリで飲めばそこそこな味でした。


追悼

ファイル 277-1.jpg「運命」という凄く魅惑的で夢想的な言葉は好きですが、何でも物事を運命で片づけてしまうのは個人的には好きではありません。なんか、運命という言葉を使ってしまうと、その過程まで歩んできた小さな1歩1歩が全部消去されたみたいな気がしてしまって。

それでも、今まで歩んできた道、考え方を、全く別の方向、違う視点へと持って行ってくれるような大きな分岐点を作ってくれた人、自分の人生にとって激しく大きな影響を与えた人との出会いは、「運命」の出会いだっただろうとも思ったりもします。

そんな、私自身の人生を大きく動かしてくれ、一生尊敬する対象であり、0から演劇の世界のいろはを教えて頂いた師であり、DAMUの教授であり、世界中の舞台美術家達から賞賛を集め、チェコの人形劇の黄金時代の立役者であった、舞台美術家ペトル・マターセク氏が7月25日19時半に永眠されました。

悲しすぎて、寂しすぎて、何をどこから書いていいのかわからないような気持ちです。

謹んで哀悼の意を表します。


近況報告・6月

ファイル 276-1.jpgファイル 276-2.jpgファイル 276-3.jpgファイル 276-4.jpg前回ブログをアップしてから、だいぶ大分時間が経ってしまいました。

日本から帰国後は、今秋に向けてのいくつかのプロジェクトに動いています。この夏はその中の1つ、9月16日ポーランド・スウプスクTeatr Lalki Tęcza(Tęcza人形劇場)にてプレミア予定の「長靴下のピピ」がメインの仕事になりそうです。先日、顔合わせもかねて劇場に打ち合わせに行ってきました。

この劇場へは昨年、沢さんのワークショップの際にも行ったのですが、とにかく遠いのです。昨年は、沢さんが所属するプロダクション・マネージャーが運転する車で行けたので、最短距離、最短時間で行けましたが、それでも700キロ。今回は私一人でたどり着かないと行けなかったので、公共の交通手段を使い3回乗り換えて、14時間。早朝にプラハを出て、夜スウプスクに着いた時には、北島三郎さんの「はるばる来たぜ 函館~(ならぬスウプスク)」のコーラスが、なんとなく頭にこだましていました。乗車時間だけでいけば、日本へ行くのと同じだなあと。

Tęcza人形劇場。2013年に制作した「トリスタンとイゾルデ」の演出家ミハルが劇場支配人になった劇場です。彼が支配人になる前までは10年間1作品も新作が作られず、レパートリー作品の繰り返し上演という感じだったようです。昨年トップになってから、6作品の新作と、劇場のリフォーム、前回沢さんと行ったフェステバルやワークショップなど、かなり精力的、革命的に盛り上げています。

「長靴下のピピ」
物語の存在は知っていたのですが、実際に読んだことなかったのです。そして、読んでみてビックリ!!凄く素敵なお話で、子供の頃読んでいたかった本だなと。アイデアの話につきあってもらうため、役者の谷口さん(チャークさん)に電話でそのことを話したところ「ゆみさん(チャークさんには、ゆみさんと呼ばれています)向きのタイトルやね!」と言われて、「そー言われれば、たしかに!?」と。そんな部分も含めて、ミハルにどういう経緯で新作作品がピピに決まったのか聞いたところ、私に向いているからだよとサラッと言ってくれて。演出家から言われていたタイトルが、劇場側の意向で変更したことは多々ありましたが、舞台美術の人間がタイトルに影響することはほとんどない事なので素直に嬉しかったです。頑張らないとだなと!

演出家のJacek Popławski氏(以下、ヤチェック)とは、5月中旬あたりから打ち合わせを初めています。ヤチェックとは数年前から顔みしりではあったのですが、実際に会って話したことがあるのは3回ぐらいなので、お互いのバックグランドもわからない状態での初タグです。

週2,3回のスカイプでの打ち合わせが続いていますが、最初の頃は慣れない英語とお互いのペースになれるのに時間がかかりましたが、先日スウプスクで直接打ち合わせができて、ストンと落ち着いたような気がします。

ファイル 276-5.jpg人形作家としての仕事と、舞台美術家としての大きな違いは、人形作家は個人の世界で完結できること。舞台美術家は、演出家の哲学、コンセプトに寄り添い共同制作をしていくことだと思います。人によっては現場では演出家(夫)を支える美術家(嫁)みたいな関係性をいいますが、私自身のイメージでは、武将と馬みたいな感じです。言い方が極端ですが、演出家の戦いに自分も全力で挑めるか、一緒に突っ走ていけるかみたいな。「仕事」なのだからと言われても、感覚的に突き動かされる動機、感動がなければ、本気で動けないものだと思うのです。

まだまだ立ち上げ段階で、これから一山二山どころでない山が待っていると思いますが、演出家ヤッチェクの感覚は、十分に私の感覚を突き動かしてくれています。いい作品になるのではないかと思っています。
 

写真・1 ピピスケッチ
写真・2 チビ人形
写真・3 チビ人形2
写真・4 Ruměnice pospolnáという背中が骸骨っぽい面白い虫。春になると沢山出てきます。
オマケ漫画・初めての趣向ですが、文章にできない日常生活の一コマを漫画にしてみました。


母の日

ファイル 275-1.jpgファイル 275-2.jpgファイル 275-3.jpgファイル 275-4.jpgプラハに先週末、帰ってきました。

日本滞在は毎度のことですが、バタバタしていまして、なんだかあっという間の1か月でした。普段、引きこもって仕事をしているので、沢山の人に会えて本当にうれしかったです。また、今回時間の調整がうまくいかず会えなかった皆様方、次回はぜひ会いたいです!

今回「ドールアート展 in うつくしま2017」に制作した作品は、「不思議の国のアリス」をベースにしました。アリスは、私にとっては、ちょっと因縁な作品で、今まで2回ぐらいアリスのパフォーマンスの仕事の話が来ては、助成金の関係だったり、劇場側の意向で別のタイトルになったりと、制作までには至らなかったので、ずっと作りたいという気持ちが沸々としていたテーマの一つだったのです。

福島の展覧会に招待してもらえるということで、何を作ろうかと考えたときに自然とアリスを作ってみようという気持ちになりました。もっと、今の段階から作り込んで、またどこかで昇華した形で発表できればと思っています。

「ハートの女王」

私が人に会うとき、人からインスピレーションを受ける形は2通りあります。1つは、ダイレクトにビジュアル面が。2つ目は、存在自体の強さとか印象などが。ビジュアルや存在の印象が強くて大きく影響を受けてしまうと気を付けないと無意識に作る形が、繰り返す傾向にあります。その中の一人が、私にとっては、「ハートの女王」のモデルにもなっている母の存在です。

もうすぐ、母の日ですし、そんな母のことを少し書ければいいかなと。

築地生まれの築地育ちの母は、江戸っ子気質なのか、とにかく曲がったことが嫌いで、亥年ということも影響してか、本当に猪のごとく猪突猛進な性格をしています。母は厳しく、小言もかなり多いので、私は子供の頃より、ある種の防衛本能かもしれませんが、母の言うことをほとんど聞かない感じに育ってしまいました。

自分の興味をひくことしか頑張らない次女気質や、変に頑固な面もあったので、学業においても家の中のことにおいても、母が叱責するチャンスはいくらでもありました。それでも怒られ慣れると、怒られていることさえほとんど気にならくなり、これまで、数千と浴びてきた母の叱責のほとんどは、馬耳東風といいますか、石の城壁に拒まれた弓矢のごとくパラパラと落ちていく感じでした。

でも、それでも、その中でも、私の人生の中で2、3本の矢が脳天を突き抜ける威力を持ったものがあります。その矢の威力が、「強い女性=母」という私の印象を決定づけ、強い母親や女王を作る時に必ず母のビジュアルが大きく影響しているのだと思います。

そのうちの1本の矢。

私がまだ高校1年生の頃、部活動で所属していた剣道に夢中になっていた時期でした。私は、出鼻小手や、出鼻面が得意だったので、思った瞬間に体が動くよう、とにかく瞬発力を意識的に伸ばすよう稽古を続けていました。その甲斐もあり、高校に上がりたてでも試合で順当に勝てるようになり、そのことで益々、足にかかる負担を考えず練習に励んでしまったのです。そのことも原因で、左足を大きく負傷してしまったのです。

色んな整形外科に通った結果、慢性コンパートメント症候群と診断され、剣道を続けるのであれば手術。やめるのであれば、手術はしなくても大丈夫という診断を下されたのです。高1の私には、「手術」という聞きなれない言葉に大きくビビッてしまい、どうしたもんかなぁ、、と結構悩む事態に陥ったのです。

またそれと同じく、高校生になり、進路希望を美術大学にしていたので、部活動の後、美術大学受験のための予備校(デッサンなどを習う)に通いだしていた頃でもありました。子供の頃から、美術方面にいくのを疑ってはこなかったのですが、美術部や絵を学べる教室に通ったことがなかったので、本格的に美術の事が学べる状況にかなり舞い上がっていた時期でもありました。

周りくどく書いてしまいましたが、高1の私には2つの選択肢があったのです。

1つに、足の手術をして、剣道を続けること。この時、部では、関東大会出場を悲願にして、一丸となって稽古していたので、その目標に信念をささげること。

2つに、足の手術もしないで、剣道をスパッとやめて、自分の人生をかけて戦いたい分野である美術の世界に専念すること。

これには、なかなか悩みました。美術方面の先生は、浪人したくなければ部活動なんてやっている場合ではないと、脅しをかけてきましたし、大切な剣道部の仲間との悲願もありますし。また、「手術」しなければいけないという重みが、誰も私に強く意見を言える状況でなくしてしまったため、自分でどうすべきか決断しなければいけない状況でした。そんな、いったいどうすればいいか悩んでいた私に母が放った一言。

「あんた、剣道をこのまま中途半端に終わらせていいの?」

今考えても、しょせんは高校生の部活動。自分の子供が手術してまで続けるほどのことがあるのかどうか、母がどういう気持ちで放った言葉なのかわかりませんが、高校生の頃の私にとって最後まで部活動を続けることが、中途半端なところで終わるよりよっぽど大事だったのです。それでも、しなくてもいい道がある「手術」を決断しかねている私には、母自らが、手術して剣道ちゃんとやり続けろ!って言ってくれたのは、目から鱗の事態だったのです。

その言葉のおかげで、手術も無事成功し、目標にしていた関東大会にも出場でき引退まで続けることができました。

ファイル 275-5.jpg普段は口うるさいと思ってしまう母。私の年の頃の母は、もう私が6歳で、4つ上の姉が10歳。今の自分が、そんな大きな子の親になっているなんて想像もできないですし、人の子の親になっていない私には、母の持つ強さには到底及びません。でも、いつかもし子供ができたとして、自分も母と同じような状況になったとき、同じようなことを言えるかな?なんて想像します。以前、撮影していただいた「グっと!地球便」でも話しましたが、葛藤している場面でいつも母が厳しく強い言葉を投げかけてくれたんだなと。厳しさも含めて親の愛なんだなと思います。

なんだか、長ーーーくなってしまいました。思い出話を書くのは、文章能力の低い私には至難でしたが、全くもって孝行者ではない娘からの、母の日の記念になればいいなと思い書きました。ここまで読んでくださいました皆様方、本当にありがとうございました。

日本の仕事が一区切りし、これからは演劇のプロジェクト達が待っています。気持ちを切り替えていこうと思っています。

写真・1 チェコは菜の花満開です。
写真・2 どんどん巨大化していくうちのサボテンは、今年も満開です。
写真・3 ハートの女王
写真・4 ハートの女王。
写真・5 今の私と同じ年の頃(もうちょっと上かもしれませんが)の母。昭和感満載な写真だなと。


spring news

ファイル 274-1.jpgファイル 274-2.jpgLast month I spent in Japan. The main reason for visit was my attendance on the one biggest doll exhibition in Japan. The exhibition "Doll Art Utukushima 2017" took place in the city Fukushima in the period between 15th. and 22th. April. There were been present around 100 artists and during eight days came more then 13000 visitors. For me it was completely new experience. The puppets and dolls creators stand very close together and I meet there many strong and interesting women, they are on the field of dolls making on the top.

For the exhibition I prepared thematic set of puppets "Alice in the wonderland". I´m impressed by fantasy world of Alice and I would like continue.

I were been also invited to the Musashino Art University, where I spoke with stage design students. The meeting with students is for me source of inspiration and I would like in the future work with them again.


Jarní zpráva

ファイル 273-1.jpgファイル 273-2.jpgMěsíc jsem byla v Japonsku. Hlavním důvodem mé cesty byla účast na velké výstavě ve Fukušimě.

Výstavy "Doll Art Utukushima 2017", která se konala v Max Fukushima od 15. do 22. dubna, se účastnilo 100 výtvarnic. Za osm dnů si výstavu prohlédlo více než 13000 návštěvníků.

Pro mě to byla zcela nova zkušenost. Obory výroby loutek a panenek jsou velmi blízké. Potkala jsem tam mnoho zajímavých žen, které ve svém oboru stojí na vrcholu.

Pro výstavu ve Fukušimě jsem připravila skupinu loutek na téma Alenky v říši divů. Světu fantazie Alenky bych se ráda nadále věnovala.

Byla jsem také hostem na Musashino Art University, kde jsem měla přednášku pro studenty scénografie. Setkání se studenty bylo pro mě inspirativní a doufám, že i v budoucnosti budu mít takovou příležitost.


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