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近況報告・10月

ファイル 285-1.jpgファイル 285-2.jpgファイル 285-3.jpgファイル 285-4.jpgファイル 285-5.jpg先週末に、プラハに帰ってきました。日本での滞在は、2週間とちょっとだったのですが、なんだかアッという間だったような、でも、思いだすと凄く遠い昔のような感じがしています。

直前の告知にも関わらず、「ゴーレム」や「Noha本×Yumi本」展にお越しくださいました皆様方、本当にありがとうございました。もっと、お話ししたい!!という瞬間しかありませんでした…。

「ゴーレム」再演―。

9月28日から10月1日まで座・高円寺にて上演された「ゴーレム」は、昨年KAATで上演されたものからさらにパワーアップされた仕上がりになりました。今回の一番の違いは、主役が寺十吾さんから元唐組の丸山厚人さんに変わったことでした。お二方のタイプが全く違うので、同じ劇でも、受ける印象が全く違うものになりました。

丸山厚人さんは、実力派の俳優さんで、私自身が書くまでもないのですが、回を重ねるごとに、毛細血管の先の先まで血が通いきるような感じで、劇場の空間自体を隅々まで掌握されるような圧倒的なパワーがありました。偶然にも同じ学年で本当に頼もしいなあと感じました。

そして、一糸座さん。昨年に引き続き、チェコチームとして呼んで頂き、本当に大感謝です。天野天街さん版「ゴーレム」は、日本でもチェコでも見られない本当にいい作品だと思います。また、別の形、場所でゴーレムが蘇ることを願ってやみません。

「Noha本Yumi本」
2日日間という短い間でしたが、お越しいただいた皆様本当にありがとございました。今回、福音館書店さんから出版させて頂いた「つくってあそぼう!あやつりにんぎょう」は、私自身、初めての出版本でした。日本滞在中、本屋さんで見かけたときは、「わわわー!!!」となりました。多くの知り合いから、実際に作った人形の写真や、福音館さんを通して、幼稚園で実際人形劇場を作ってあやつってみるという写真を頂きました。ただただ、嬉しいという気持ちでいっぱいです。

「ペトル・マターセク追悼企画」
惜しくも、7月25日に永眠された舞台美術家ペトル・マターセク氏の追悼企画です。

チェコの人形劇黄金時代の立役者であり、世界に代表する舞台美術家であり、チェコ国立芸術アカデミー劇場学部(DAMU)人形劇舞台美術科に在籍していた時代、私の担当教授であり、私自身の運命を大きくかえてくれた恩師でした。

この秋に氏のワークショップをするという形で進めていた企画が、まさか追悼企画という形に変わるとは思いもよりませんでした。メールをたどると、私と氏とのやりとりでは、2015年から日本でのワークショップを企画しようという話が始まり、2016年から劇場間での調整をはじめ、2017年秋にできる手筈がやっと整った矢先の話でした。日本でのワークショップは氏の大きな願いであり、恩師への恩返しできるチャンスだったのですが、一足遅かったのが悲しくて仕方ありません。

ただ、2010年に卒業してから、年明けや行事等では氏に会っていましたが、日本でのワークショップというプロジェクトが動いてからは、本当に数えきれないほど打ち合わせをする機会を得ました。学生の頃からでしたが、氏はいつも現状の力では乗り越えることではできない大きな課題を絶えず与えてくる方でした。同じ場所に立っていたり、同じことを繰り返していたり、思考が停止していると、いつも足元をすくわれました。卒業して数年間実際に現場でやってきて、今度は恩師と仕事をするという機会を得て、改めて学ぶ瞬間が多々ありました。

一生、緊張して向き合わなければいけない師がいるということは、本当に幸せな出会いだったのだと心から思います。

追悼企画という責任の重い企画を、諸先輩をさしおいて若輩者の私が背負うことについては、眩暈を感じずにはいられませんでした。が、この状況すらも、いつも大きな課題を与え続けてきてくれた氏からの課題なのかなとも感じています。天国から、「Udělej!!(やってみろ!)」と言われているような。心して臨めたらと思います。

11月には、氏の2作品が上映されます。詳しくはこちらを。(>webΧ)また、私と同じくマターセク氏の生徒だったアントニーン・シィラル氏とともに、11月3日から14日までシアターΧにてワークショップを開催予定です。最終日は劇場舞台にて発表があります。

2016年より準備を進めていたマターセク氏のワークショップのコンセプトを引継ぎ、私とアントニーン氏が氏から学んだことを活かしながら、舞台美術家という立場から、いかにアイデアを出し、舞台を構成・実現していく過程を学べるワークショップです。人形・舞台美術製作者、パフォーマー、ダンサーを対象としていますが、興味がある未経験者も大歓迎です。告知が遅くなってしまいましたが、ぜひ多くの皆様の参加をお待ちしています!(参加お申込みは、シアターΧまで)

写真・1 「ゴーレム」リハ風景。好きなシーンです!
写真・2 全体集合写真。「パベルだよ~」
写真・3 マターセク追悼企画、3企画あります。
写真・4 ワークショップ「Memory Hole」のチラシです。
写真・5 ワークショップのタイムスケジュールです。